警告
この作品は<R-18>です。
18歳未満の方は
移動してください。
第一話 奴隷と
―――――第一話 奴隷と―――――
……チュ…ン、じゅ、んチュ……
部屋にたどたどしいが、淫らな音が響く。
……ンチュ……
窓から差し込む月明かりと、明かりをしぼったランプの明かりのなか、ベッドの上で寝そべる全裸の男と、その男の股に顔を寄せるこちらも全裸の女。
「おぉ、そこそこ、うぉ」
男、俺が溜め息まじりに悶えるたび、彼女は嫌悪感を隠さないが、それでも彼女は俺のそれに口をつけ舌を這わし、その自分の股間で行われている非現実的な様を、俺は彼女の髪を撫でながら見つめていた。
「おぉ、あぁいい、そうだ、お尻上げてみてよ」
俺の要求に女はまたも嫌悪感を隠さず、だが膝を立てて尻を上げる。
「うん、いい眺め。じゃそのまま続けて」
言うが、彼女は胸を隠しながら体を起こす。
「もういいでしょ!」
「(お、また良い眺め)んーまだだよ、ちゃんと最後までしてくれないと」
「さ、最後までっ……」
「そんな怯えないでって、あ、ちょっと待って、その前に」
俺は彼女の手を取り、彼女の唾液で濡れた自分自身を握らせた。
「ふぉ、やわらかぁた、たまらん」
ただ握られてるだけでやわらかな手触りが脳に快感を伝え、しばらく堪能した後、俺は俺を握った手を付け根へと下ろした。
「おふぉぉ」
何の自慢にもならない、いわゆる仮性包茎とよばれる自身の頭を包み込んでいた皮が、それこそ、ズルリとカリ首まで剥け、外気に触れ、何度目かわからない快感の溜息とともに、部屋を特有の匂いが満たす。
「この、変態!」
快感の溜息を洩らしていると、俺が握らせているので手を離せず、だができるだけ顔を遠ざけている彼女が、嫌悪感を一切隠さず静かに言葉強く軽蔑の言葉を口にした。
「変態って、傷つくなぁ。そんなに軽蔑しなくてもいいじゃないか、さっきまで舞の口に包まれてたんだし、また包まれるんだしさ」
「だ、誰がそんなモノを、さっきので十分でしょ! そんなモノするくらいなら奴隷屋のほうが……」
まだマシ、と続けようとした彼女の表情が、しまった、と後悔の表情に変わり、そして俺が手を伸ばした先を見て、さらに表情を強張らせた。
「ふーん、奴隷屋の方がいいんだ、そうなんだ?」
俺はベッド横の机に置かれていた紫色のベルの様なものを取り、彼女の前に掲げると彼女は俺のものから手を離してまう。
「な、なにする……」
「なにって、舞が僕より奴隷屋の方を選ぶんだからしかたがないよね? 今ならお金もいくらかもどってくるかもだし」
そう言い俺はベルを鳴らそうとする。
「ま、まってまってまって! それだけは!」
「え? 奴隷屋の方がって舞が言ったんだよ?」
「そ、それは……」
「それとも僕を選んでくれるのかな?(いや、ここは俺のものかな?)」
「それは……う、く」
最後のほうは言葉にもなってない低い声を出し、ベルと俺の顔とものを見て、戸惑い考える。
「(くく、まぁ考えるまでもなく、答えは決まってるけど)」
そう、俺は知っている。彼女がどれだけ自分が大好きで、自分が大事で、自分が大切で、そして自分が大好きかを。
たしかに好きでもない男や屈辱的な要求に、奴隷屋に逆戻りするのもいるが、そういうのは本当に誇りや根性があるか、世捨て人か、逆戻りの奴隷の現実を知らないかだ。
そんななかで、彼女、河之外舞はそれほど長く奴隷屋にいたわけではいが、決して周りが見えないタイプでもない。ましてやこんな状況でだ。
彼女は文字通り身に染みて知っている。ただでさえ悲惨な奴隷という身分、奴隷屋の現実、逆戻りの奴隷の現実を。
一旦客に売られた奴隷が、一定以上の期間経ってから奴隷屋に戻ってくるのは、大抵が飽きられたか新しい奴隷欲しさだ。そして奴隷屋の方も引き取るからには、次回売れるような状態を確かめ、買い取るのだ。なにもボロボロになったのを引き取る物好きな奴隷屋はいない。
だが、客に売られたにもかかわらず、すぐに奴隷屋に戻ってくる理由の半分は主人に嫌われる、つまり粗相や反抗したかだ。無論もう半分は、主人の気まぐれだったりするが。
そしてそういうのには、「再教育」と呼ばれるものや、面倒事に巻き込まれないために同じ奴隷からも敬遠されるのだ。
それを知っているからこそ、自分が大好きな彼女の、答えは、
「……った」
「ん、なんだって、聞こえないよ?」
聞こえてなくても分かっているが、聞き返す。
「わかったわよ。すれば、やればいいんでしょ!」
なげやりに、だが嫌悪感や屈辱感、戸惑いも多少残しながら彼女は決断したので、俺はベルを机に置いた。
「そうそう、そう言ってくれると僕もうれしいよ、ホント。じゃあまずは握って」
そう言うと、彼女とのやり取りで少し萎えてしまい、頭が隠れてしまったものを、おずおずと片手でものを握った。
「おふぁぁ」
握られただけで堅さが戻るとまたも快感の溜息が出てしまう。
「今度は両手で握ってそのまま下げて」
言えば、彼女は無言で両手で包み込むように握り下げ、隠れていた頭が露わになった。
「じゃ、あとはわかるよね?」
言うと、彼女は覚悟を決めたのか顔を近づけ、口が触れようとしたそのとき、
「あ、まって、そのまえに」
俺は彼女の覚悟を踏みにじるように遮った。
「”私の大好きなご主人様のチンポをどうかジュポジュポしゃぶらせて、ご主人様のお情けをお口にください。”て言ってからね」
その俺の言葉に彼女は絶句した。
「く、そ、そんな」
「いやなの? まぁ、これはあくまで”お願い”だけどね。ふふふ」
そう言いながらもベルに手を伸ばす俺を見て彼女は声を上げる。
「わ、わかった! 言ういう!」
「そう。じゃ、どうぞ」
「わ、わた、しのだい……きなごしゅ……」
「はぁ、残念だよ」
三度ベルに手を伸ばすと今度は早口で言った。
「わ、わかった! 私の大好きなご主人様のチンポをどうかジュポジュポしゃぶらせて、ご主人様のお情けをお口にください!」
「う~ん、まぁ、おまけね(こっちもいろいろ限界だし)」
今度こそ俺自身が彼女の口の中に飲み込まれていった。
「ん、じゅぷ、じゅぷ……」
「おぉ、おぉ、おほぅぅ」
さっきからおぉ、しか言ってないような気がするが、そんなこと気にしている余裕はすぐになくなった。彼女は出来るだけ咥えるとそのまま上下にじゅくじゅ、と首を振り出した。
「うく、そうそう、おぉぉ」
俺はいつしか両の手を彼女の頭に乗せ、少し茶髪で肩につくぐらいの髪を掴んだり撫でたりして、人生で二度目のフェラチオに腰を震わせた。
「ぐくおほっぉぉ、あぁぁ」
腰から上がってくる初体験の快楽、さらに快楽を得たいがため俺は咥えこんだ彼女の頭を押さえる。
「うぁ、そうそう、そのまま、口を窄めてなぞるように、ゆっくり上げて」
まだそんなに慣れておらず咥えこむのが苦しいのか、早く頭を上げようとする彼女を半ば無理やり押さえて、ストロークの振りを遅くする。彼女はやはり苦しいようで早く頭を上げようとするが、それがかえって口を開いたり窄めたりとを繰り返し、俺の腰を中心に快楽を生みだす。
「んんんうぐん、んぐんじゅちゅ」
苦しみながらもちょっとずつ頭が上がっていき、彼女のむせる様な苦しみも軽減される。
「うぁあぁあぁ、そこそこそこ」
上がってきた彼女の口が窄まり頭を揺らしたとき、カリ首の裏側に引っ掛かり、今までで一番の快感が腰から脊髄を駆け抜けた。
「くじゅ、ぷは」
その快楽に一瞬手の力が抜け、顔を起こすと、それまで溜まっていた唾液が彼女の口をダラダラと垂れてしまう。
「ちょ、ちょっと、こんな」
そう言う彼女であるが、
「ご、ごめ、いまのヤバ、もっか、い」
彼女以上に快楽に涎を垂らし半分言葉にもなっていない俺は再び頭を押さえて咥えこませる。
「うう、もうちょっと上げて、そうそこ、うふぁあ」
今度は最初から口でカリ首をひっかけさせ、そのまま彼女の頭を快楽のまま、まるでカリを削るように左右に振り動かす。
「ほおおぉ、ふあああ」
脳内で快楽物質がドバドバ出て、もはやイラマチオ状態のなか、これまで耐えてきた射精感が限界を迎えようとしていた。
「うはぁぁ、(もうちょいだけ、この快感を…あじあ)…ッ」
射精直前の快楽状態を出来るだけ味わうため腰を浮かし彼女の髪を引きちぎらんばかりに掴み必死で我慢していた。だがその我慢も突然の刺激、たまたま彼女の舌先が頂点の小さな割れ目に触れたことにより、簡単に決壊してしまった。
「うおおおお、で、出る……ッ!」
「ぶぇ、ぢょ」
ドクン、ドクドクドクドク!
掴むどころか彼女の頭を抱えるようにして、俺の無数の粘つく子種液を、口の隙間や鼻から逆流してくるのもかまわず、彼女の口に最後の一滴まで流しこんでいく。
「ううぅうェ、オェ」
苦しすぎてどんどん唾液と精液が混じりあったのを吐き出し、俺の股間周りとシーツに染みをつくる彼女。
「あ、まって、このまま」
そんな彼女を無視して口に咥えさせたまま、俺は射精後の気持ちいい余韻と、生温いが熱いという矛盾した彼女の口内をしばらくの間堪能し、浸ったのだった。
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。