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2012年10月11日

2012年10月10日 | 2012年10月12日

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１号丸型ポストの製造工程

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１号丸型ポストの製造工程の紹介です。

現在、日本の郵便ポストは、全国に１８５，４０９本（２０１２．３．３１現在）あり、このうち、１号丸型ポストは、５，６４２本が現役で活躍しています。

昭和１２(1937)年に日中戦争が始まり戦時体制下に入ると、物資対策のため、鉄製の郵便ポストのかわりにコンクリートや陶器など、代用の資材を用いたポストが出現しましたが、昭和２０(1945)年に終戦をむかえ、再び鉄製ポストが使用されました。

差入口と取出口の向きが自由に変えられる鋳鉄製のポストが昭和２３（1948）年６月から試作試用されています。ポストは頭の上方のボツを取りはずして広告版が取りつけられるようになっています。
昭和２４（1949）年に金沢郵便局の市内５０ヶ所のポストには、掲示板を作製し周知用必要事項をポストの上方に掲示しました。昭和２４(1949)年８月郵政省広告取扱規則が定められ、昭和２５（1950）年９月にポスト広告塔による一般商業広告業務の取扱いを開始しましたが、昭和２６（1951）年８月には廃止されています。

こうして、現在の１号丸型ポストは、昭和２４(1949)年から登場しています。
写真は、昭和３０年代に制作されていた１号丸型ポストの製造工程です。当時の雑誌「ぽすとまん　昭和３２年７月号」からの引用のため、画像が悪いですが、昔の製造工程をご覧ください。

１枚目から、写真ごとに工程を説明していますので、照らし合わせてご覧ください。

①　金型に枠を取り付けその中に砂を込め鋳型をつくる。
②　枠を取りはずし鋳型が出来る。
③　出来上がった内外４個の鋳型を組み合わせる。
④　１，６００度で溶解された鉄は鋳型に注入される。
⑤　注入された鉄は約５分で固まり２０分後には鋳型を取り除く。
⑥　形の出来たポストの面は鋳型の砂で荒らされているので磨きをかける。
⑦　荒仕上げされたポストは、更に機械にかけて加工される。
⑧　出来上がった部分をポストに組み立てる。
⑨　最後に塗装される。
⑩　根石の花崗岩は産地でまず切り出される。
⑪　切り出された石は現地でポスト根石に加工される。
⑫　置く場所がきまったら先ず足場を固めて根石を備え付ける。
⑬　根石はポストの内部からボルトで固く締められ、セメントで固められてポストの設置は完成。

写真は、埼玉県川口市の吉村工業（ポスト）と岐阜県中津川市の荻野石材（根石）のスナップです。
最後の調達になった昭和４４年の１号丸型ポストの価格は、２３，９００円です。
丸型ポスト愛好家の参考になれば幸いです。

参考：http://www015.upp.so-net.ne.jp/miyamiya7/Japan.HTM