今年の元旦は穏やかで暖かく、平穏で幸せな1年を予感させるような1日でした。
私も今年は正念場、4年目の区切りの年でもあります。しっかりと堺市政の舵取りを行い、生まれ育った堺市を持続可能なまちとして発展させる決意を地元の長曽根、金岡神社で誓って参りました。
この1年はまさに原点に戻る年にしたいと考えています。
「市民目線」と「市政の見える化」「現場主義」でスタートした初心を忘れずに頑張ります。
そして、堺市を3つに分割したり、一つでも特別区として「新府」の従属団体になるような構想には断固反対し、堺市の中世からの「自由と自治」をしっかりと堅持いたします。
相手方は甘言を弄して、堺市の成長戦略を描くとか、住民に身近な効率的な組織体制を作るとか抽象的で耳当たりの良い言葉をささやいてきます。
しかし、市民の皆さんから頂いている市税約1300億円のうち、460億円が「新府」に吸収され、堺地域に戻ってくる保障は全くありません。(東京都区の財政調整制度をもとに堺市の平成23年度決算で試算)
そして、7年前に市民の皆さんのご協力を得て、政令指定都市に昇格し獲得した市民生活に密着した事務、事業を再度「新府」に返上しなければなりません。これは、市民の皆さんにはなかなか実感できていないかもしれませんが、皆さんの生活にとって、とても大事なことなのです。
例えば、堺市の子どもを愛する小中学校の先生を採用する試験ができなくなります。また、国道(26号線除く)、府道、市道を一体として維持、管理することができず、再び「新府」に行き届いた清掃、サイン(看板)の設置、管理をお願いしなければなりません。
また、市街化及び市街化調整地域の線引き区分などの生活に直結するまちづくり都市計画の事務も「新府」にお任せしなければなりません。
私は、堺市の皆さん方から頂いた税金は、堺の市民のためサービス向上のために使います。そして、堺のまちの在り様は堺の市民の総意で決める!
これが、まちづくり、自治の根本原則であることをしっかりと主張し行動して参ります。
今、政治の仕組みが国民の眼から見て判りにくくなっています。
特に景気対策、少子化、高齢化、国際化、国の安全安心…等の諸課題に有効な対策が打てずに社会全体に閉塞感が漂っていることなどは、私たち政治を預かる者の責任であると深く反省しています。
しかし、皆さん、あきらめてはダメです。
地域の身近な活動を皆さん方が実践することが、まさに、政治の第一歩だと私は考えます。
閉塞感を打破するのは、私たち堺市民の一人ひとりです。
地域の自治活動などに参加し協働していただいて、地域から堺のまちを変えていきましょう。
民主主義は本来、時間がかかるものです。
一人の政治家、ヒーローに任すことは危険です。
まちづくりはトップダウンではなく、ボトムアップが大切です。これは国づくりでも同じだと思います。しっかりとした「民意」を市民の皆さん総意で築きましょう。今、それが必要なのです。
私は、本年残る期間で、市政の全分野において、市民参加、市民協働の仕組みづくりを総点検したいと考えています。
それがまさしく初心である、三つの基本姿勢「市民目線」「見える化」「現場主義」だと考えます。
皆さん、今年もしっかり議論をし、決定、実行して参ります。
是非とも堺市の発展にお力をお貸しください。
堺市長 竹山修身