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国際
大学教授に弁護士グループ… 社説すり替えられた週刊紙に応援団 中国
2013.1.6 20:37
[中国]
【上海=河崎真澄】中国広東省の週刊紙、南方週末の社説が共産党広東省委員会の検閲で一方的にすり替えられた問題で、公開の場で同委宣伝部トップの辞任を求めるなど、異例の抗議を行っている同紙編集部の立場を支持する書簡を、学識経験者や大学生らが6日までに相次ぎ公表した。
北京大や清華大など国内有名大の教授、副教授に加え、香港や台湾の学識経験者も含む27人が署名した書簡では、社説すり替えを行った同委宣伝部の●(=度の又が尺)震(たくしん)部長の罷免を求めた。応じなければ同委に負の影響が出ると指摘するなど、踏み込んだ内容になっている。
また、中国国内の大学教授や記者、作家らがインターネット上で●部長の更迭を求める署名を広く呼びかけており、6日昼までの段階で約1600人が署名した。このほか、同省の中山大学や曁南(きなん)大学の学生らも編集部の立場を擁護する声明を相次ぎ発表した。
いずれも●部長のあからさまな報道機関への検閲に抗議しているが、「言論の自由」そのものを求める動きや共産党体制批判につながらないよう、微妙な表現で呼びかけている。
同紙編集部では、すり替えられた3日付の社説以外にも、同委宣伝部に書き換えさせられたり掲載が認められなかったりした記事が昨年1年間だけで1034本に上ったとし、検閲の実態を明らかにしている。
さらに国内の弁護士グループは、編集部関係者が不利な扱いを受けた場合、無条件で弁護を引き受けるとの声明を発表。編集部支援の動きが広がっている。
一方、中国版ツイッターの「微博」では、「南方週末」「●」など、問題に関連する語句や文字の検索ができなくなっており、中国当局側がネット上での批判拡大に神経をとがらせ始めたようすがうかがえる。
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