プレリュードと駆けた日々 第26話 はちゃめちゃなプローブ
第26話 はちゃめちゃなプローブ〜 20歳、冬。 〜
第8話で事故を起こしたときに、友人Hには大変世話になったが、
今回は、そのHが乗っていたフォードのプローブの話。
その日の昼間、大学の授業もバイトもなく、ヒマだったオレは、 家の近くのオートバックスに行くつもりでクルマを走らせていた。
そのとき、友人Hから、携帯電話に入電があった
「あ、ながせ?あのさ、ながせって牽引ロープ持ってたっけ?」
「いや、持ってないよ。」
「ちょっと悪いんだけれどさ、金出すから、ロープ買って来てくれないかな?困ったことになっちゃって・・」
「いいけど、どこに刺さったんだよ?」
「・・うん、それは来てくれたらわかるよ。」
「どこに居るんだよ、今。」
「・・大磯。」
「たまたま今オレ、オートバックスに着いたところだから、買い物はすぐクリアできるけど、港北区に居るんだよ。それまでそこで待てる?」
「待つ待つ!ずっと待ってる!」
横浜市港北区から、一号横羽線、横浜新道、国道一号線、西湘バイパスをすっとばすプレリュード。
理由も言わずに牽引ロープだけ希望して呼びつけるってことは、何が起こっているんだ?
自走できない状態になっていることは間違いないだろう・・
西湘バイパスに差し掛かったころに、友人Hから、携帯電話に再び入電。
「もしもし、ながせ?オレなんとか自走出来て、市街地に戻ってきてるからさ、 大磯の駅の近くまで来たら、電話頂戴よ」
「よくわからねーけど、よかったじゃん。もうロープはいらないってことね。」
「うん、それでも来てくれない?」
切られる電話・・
自走できるくせに、何でオレを呼ぶ必要があるんだ?大磯の駅前?
(自走可能 → 呼び出される理由は別にある)
(大磯の駅付近に呼び出し → 警察署が近い)
(友人Hの性格 → 法に詳しく、手際がよい)
実はHは事故を起こしてて、警察署に身柄を拘束されていて、誰かが身元保証人か何かになってくれないと 釈放されない状態に陥っているなんてことですか!?
ぼ、ぼくで力になれるのならば、・・(ドキドキ
走りながら、路肩をふと見ると、
あれ?友人Hのプローブだ。
しかも、本人は運転席にいるぞ!?
すかさずプレリュードを横付けして、オレはプローブに駆け寄る。
く・・
くさ!
「おまえ、どこに突っ込んだんだよ・・」
「・・堆肥の山。」
爆笑するオレ。
必死で弁解する友人H。
「そりゃー他人は呼べないよな!くせーし。誰も協力してくれないだろ!しかし心配させんなよー」
「ながせだったら、理由は言わずとも来てくれるって判ってたけど、万が一断られたらやだなーって思って・・」
「でも、うんこから脱出できてんじゃん。」
「たまたま、その畑の持ち主が通りかかって、手伝ってくれた・・」
やっぱり爆笑するオレ。
やっぱり必死で弁解する友人H。
「堆肥のオーナーも必死だろうねー、そりゃー。」
「耕運機出動してもらったよ・・この季節に」
「で、何で引き続きオレを呼んだわけ?」
「見てくれよ。インタークーラーにも、マフラーにもびっちゃりと詰まっちゃってるから エンジンの動きが不安定で、横浜まで帰れるか不安なのよ。ながせに後ろから着いてきて欲しいと思って。」
「そこらへんのスタンドで洗車してもらえばいいじゃん。」
「すでに2件、断られた・・」
やっぱり爆笑するオレ。
「いいよ、とにかくニオイがたまらねーから、早く帰ろう」
うんこ臭いプローブ(笑)と、見失わないように距離を置いたプレリュードが、横浜へ向かう。
オレのプレリュードは、しっかりエアコンを内気循環で(笑
横浜新道に差し掛かったあたりで、プローブに異変が起きた。
プローブの腹から、火花が散りだしている!
くっついている
さらにその
撒き散らされた塊は、不規則に四方に飛び散って、後続車はもはや、よけるのも困難な状態になっている。
もう、オレは当然大パニック(TT)
気分的には、これなんだけどね。