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プレリュードと駆けた日々 第15話 スモークを貼ってみよう

第15話 スモークを貼ってみよう〜19歳、余寒。 〜

運転していると、気になりませんか?
ルームミラーが、気になりませんか?
ある意味で「自分の空間」である車内を、後続車からずっと見られていると思うと、気になりませんか?
リアガラスが透明だと、特に気になりませんか?



っていうかおい、前を走っている今流行りのステーションワゴン!

信号待ちでいちゃいちゃしているのが、後ろのオレからは丸見えなんだよ。
こっちの方が気を使って、目のやり場に困るよ。




うらやましい・・・・


あぁ!キスしてる!


ぬあぁ、オンナが運転席へ顔を伏せてる!何してんだよ!
もう、信号が青に変わってるってのに・・熱心だねー










よし、オレもプレリュードのリアガラスにスモークフィルムを貼って、でもって、それから、それから・・・








作業員、集合!





けん しん
やっぱりこいつら





しん:「えー、いいなぁー、スモーク。オレのクルマにも貼ろうよ。貼ってよ。今すぐ貼ってよ。」

けん:「オマエのセブンのガラスって、丸まっているからフィルムがシワになっちゃって、貼りにくいんだよなー」


セブンのリアキャノビー


本当だ。確かにけんの言う通り、フィルムを隙間無く貼るのは難しそうだ・・・・
リアガラス一枚分のフィルムを何枚にも分けて型取りして、婉曲している部分はミリ単位で重ね合わせていかないと・・





けん:「ま、フィルムを貼るいい練習になるけどね。どうせこいつのクルマだし。」

おれ:「決まりだな、いつやる?」

しん:「今からやろうよ。今すぐやろうよ。」





ホームセンターへクルマを走らせ、道具を買ってくる。
へら
  フィルムにまんべんなく力を加えて伸ばすための、へら

霧吹き
  フィルムをガラス上で滑らせて傷が付かないようにするための、霧吹き

ダーマート
  黒いフィルムに線を描いて型取りをするための、ダーマート

はさみ
  はさみ

これに、日曜大工店で売っているロール状になったフィルムがあれば、とりあえずフィルム貼りが開始できる。




時間はすでに19:00を廻っているぞ・・・





近所の洗車場の照明がある明るいところまで移動をして、新聞紙に型取りを始める。
車内から懐中電灯で窓ガラスを照らすと、外側からは正確な窓枠が把握できるので、新聞紙にマーキングがしやすい。


ただ、2月の長野県の夜の寒さは、これが結構ヤヴァイ。
北海道のように適当に雪でも降れば楽しさもあるが、長野県の市街地などは冷え込むだけで、ただただ寒いだけ。
ましてこの日は非常に風が強かった。
寒空に素手で鉛筆書きなどしていたら、ものの10分もたてば手に力が入らなくなってくる。


けん:「いいかげんに寒みー! 型取りはおおよそ出来たから、後は部屋に入ってフィルムをカッティングしよう・・」




暖かいしんの部屋へと作業場所を移したおれたちは、さっそく作業を始めた。
新聞紙に書き写したガラスの型にあわせ、フィルムを正確にカットをしていく。
震える手でマーキングした、震えた線にあわせて正確に。



次第に集中力が途切れ、目はTVに釘付けとなり、手はとまり、タバコを手にするようになる・・・
しまいには、プレイステーションがはじまる・・・




時間はすでに22:00を廻っているぞ・・・

しん:「・・・・おーえぃ! もうこんな時間じゃねーかよ。早く貼ろうよ。」

おれ:「さっきより風が強くなってきてるし、こんな日に続きをやったら、好きこのんでフィルムと一緒に砂ぼこりまで貼り付けることになっちまうぞ。」

しん:「いや、だってこういう面倒くさい作業ってのは、イキオイでやらないとさー。」

けん:「風がないところでやればいいじゃん。しん、おまえん家の納屋でやろうよ。」

しん:「納屋って言うな。もっと格好よくガレージって言え。」




しんの家の納屋ガレージへと作業場所を移したおれたちは、続きの作業を始めた。
このガレージ、干した玉葱とか耕運機とか、庭いじりの道具がそこらへんに転がっているけどね。まーいいや。
このガレージはクルマを入れるとシャッターが閉まらないのが、なんとか3方向からの風はしのげる。
とは言えども、氷点下では当然吐く息も白い。



フィルムを貼る方法が書いた説明書によると、まずは霧吹きで窓ガラスの内側に水をかけて、ヘラを使い汚れを落とすわけだね。




まず、霧吹きで水分をシュッと窓ガラスに吹きかけ、ヘラで水を伸ばしつつ汚れを拭き取り・・・・


すると、吹いた霧がはじから凍っていってしまう・・・・

けん:「これじゃヤヴァイなー。しん、ぬるま湯を霧吹きに入れてきてよ!」




ぬるま湯を吹きかけて再度、窓ガラスの汚れを落とす。
そしていよいよ、カーフィルムを貼る時がきた。
まず、ガラスの内側にまんべんなく水分を拭きかけ、予定外の場所に張り付いてもフィルムを動かせるようにする。
そしてフィルムの粘着面についた薄い剥離フィルムをそっと剥がし、粘着面にも霧吹きをかける。
窓ガラスにフィルムをあててからも、位置を微調整するために濡らして滑らせることが出来るためだ。



フィルムを窓ガラスにあてたら、フィルムとガラスの間の水分をヘラで、中心から押し出していく。
こういう感じで
こういう風に


さて・・・


あぁ!やっぱり型紙の大きさがずれている!

しん:「いかん!これじゃいかんぞ!よし、カッターで直接微調整だ!」

おれ:「よし、そういう細かい作業はまかせろ」

けん:「暗くてみえないだろう、逆から懐中電灯で照らしてやろう!」


おれ:「ダメだ・・・刃先から力が加わってフィルム内に空気が入ってきてちまう・・・」


しん:「おーぃ!もうこっちの中の水が凍ってる!」

けん:「あれ?さっき綺麗に貼れたと思ったこっちの方が、はがれてきちゃってる・・・・」






とりあえず、2時間ほどかけて、やっとこの赤い部分だけなんとか貼ることができた。
こんだけかよ



たったの、たったの、こんだけかよ・・・・
















フィルム貼りは、明るいところで計画を立てて、暖かい日にやりましょう。  ( ;_; )








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