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愛知県 M8級目安に地震対策
1月4日 4時15分

愛知県 M8級目安に地震対策
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南海トラフの巨大地震について、国は最大でマグニチュード9クラスを想定していますが、愛知県は、より現実的な対応策として、300年前の宝永地震など過去最大規模のマグニチュード8クラスの地震を目安にして堤防の整備などを強化していくことを決めました。

国は去年、南海トラフの巨大地震について、マグニチュード9クラスの地震による揺れや津波の想定を公表し、堤防などのハード対策をどの程度、強化するかは各自治体などが設定するとしていました。これについて愛知県の専門家委員会は、マグニチュード9クラスの地震の想定では、津波の高さが最大22メートルとされた地域もあり、これを防ぐ堤防を造るのは現実的ではないとして、過去最大規模で、およそ300年前に東海・東南海・南海の地震が連動して起きたとされる宝永地震などマグニチュード8クラスの地震をハード対策の目安にすることを決めました。
そのうえで、マグニチュード9クラスの地震が起きた時に備え、迅速な避難などのソフト面での対策も充実させていくことにしています。
専門家委員会の名古屋大学の山岡耕春教授は、「最大クラスの想定だけでは、現実的に効果が上がる対策が取りにくく、次に来る地震として覚悟しておくべき規模の想定で対策を講じることが重要だ。そうすれば、たとえ最大クラスの地震になったとしても被害を確実に減らせる」と話しています。
ハード対策の目安については太平洋沿岸の各自治体が検討を進めていて、今回の愛知県の決定には注目が集まることになりそうです。

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