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政治
【主張】靖国放火男 「政治犯」認定はおかしい
靖国神社の門に放火した事実を韓国で認めた中国籍の男に関し、ソウル高裁は「政治犯」と認定し、日韓犯罪人引き渡し条約に基づく日本側への身柄引き渡しを拒否する決定を下した。
男は中国の要求通り帰国した。中国の圧力に屈した不当な判断であり、日本政府は在韓日本大使館を通じて韓国政府に抗議した。安倍晋三首相も4日の年頭会見で「条約を事実上無視し、極めて遺憾だ。抗議したい」と述べたのは当然である。
男は同大使館に火炎瓶を投げた事件で逮捕され、韓国で服役を終えたが、靖国神社への放火も明らかになった以上、日本の裁判所で改めて裁かれるべきだった。
条約は引き渡しを拒否できる理由に「政治犯」などを挙げているが、ソウル高裁が男を政治犯とした理由は到底理解し難い。
靖国神社に日本の閣僚らが参拝していることを理由に「国家施設に相当する政治的象徴性がある」と決めつけ、「過去の日本政府の認識と政策に怒りを感じ、政策を変化させようとした」「政治的大義のために行われた」などと犯行を半ば擁護している。
慰安婦問題や靖国神社への考えは「韓国の憲法や多数の文明国家が目指す普遍的価値と軌を一にする」と男に同調した。放火やテロを奨励するような内容であり、裁判官らの国際常識が疑われる。
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