どわるこふ『なりきりツンドレイ』
これまたいい感じのツンデレ幼馴染な箒ちゃんも大層可愛いですが、ザ・眼鏡巨乳(勝手に命名)な服担任教師・山田先生のたわわな胸にグッと来ております。とりあえずは視聴決定ですかな。
さて本日は、どわるこふ先生の『なりきりツンドレイ』(キルタイムコミュニケーション)のへたレビューです。当地では新刊がまだ発売されていないので、2か月程遅れながらも今回レビューに投入となりました。
単行本タイトル通りに、ツンデレな爆乳美少女さんとあの手この手で従順な性奴隷プレイをがっつり楽しむ作品集となっております。
描き下ろしの後日談掌編を除き、1作当りのページ数は8~20P(平均17P弱)と控えめで、単行本としてのボリュームは弱い印象はあります。とは言え、エロシーンの存在感は十二分に強く、抜きツールとしては概ね良好な構成となっています。
【ハードエロを平和にまとめるご都合主義展開】
各作品のコンセプトとしては、上述したようにツンな美少女さんを奴隷調教チックなハードプレイへと持ち込むというコンセプトを、あっけらかんとしたエロコメディの中で描きだすタイプであり、“奴隷”という単語から想起される暗さや陰湿さはほとんどないタイプ。
あからさまなエロ漫画的ご都合主義の投入であるため、シナリオとしての深い旨味などありませんが、思い切りよく堂々とやっている分、そのあまりにイージーな展開が作品の楽しさを生んでいるとも言えるでしょう。
眼鏡美人なシスターによるエロエロ悪魔払いといった多少ダーク色が鮮明な作品(短編「シスターリザレクション」)もありますが、ご都合主義的である分、それらの作品も含めて平和なラストへと落着するため、ハードなエロを堪能しつつ読書感は良好という美味しい作品構築も特長の一つ。
ツンな彼女がデレを通り越してすっかり従順にという流れ自体も作品の面白さを形成させていますが、この変化に関して力押しの感が強く、ツンデレキャラに通常介在する恋愛感情はあくまで添え物程度の効力に留まっていることには多少注意すべきでしょう。
ハード指向の性描写、能天気なまでのご都合主義感とそれを可能にする“便利”なファンタジー要素、最終的に平和なギャグオチでまとめる手法などは、同社であるならばKOJIROU!先生などにも近いタイプであり、キルタイム系作品における一つの翼を担うスタイルになってきた印象があります。
【小さめ乳首を先端に頂く爆乳の存在感が強固】
未来からやってきた美少女サイボーグ(短編「ツンデレーター」)、錬金術師の男性のメイド兼助手なエルフさん(短編「あるけみっくえっち」)、前述の美少女付喪神等、年齢不詳の人外美少女も登場させていますが、彼女達の見かけ上年齢も含めた上でハイティーン級の美少女さんが主体と考えてよいでしょう。
“高性能バカ”と呼ばれる美少女サイボーグさんや短編「お祓いお姉さん!」に登場するしっかり者な巫女お姉ちゃんなど、ツンデレキャラ以外のキャラ造形も存在しますが、やはり基本的には普段はツンツン、エロでは言いなりなエロ漫画的ツンデレを主体とするヒロイン陣。
シナリオパートをかなり圧縮しているため、キャラによっては、恋愛感情の裏返しとしての“ツン”の部分が目立たないので、正統派のツンデレは短編「ぜったいおおきくなってやる」のちんまい美人博士などを除くと存在しないと言えます。とは言え、テンプレ的な言動はしっかりあるので、彼女達がメロメロになってしまう“ギャップ”の旨味はしっかりあります。
短編「お祓いお姉さん!」にサブヒロインとして登場する並乳悪魔っ娘を除けば、皆さん人頭大を優に上回る爆乳の持ち主であり、貧乳キャラである短編「ぜったいおおきくなってやる」の合法ロリさんまで薬品によってちびっ子爆乳ボディに変身する徹底ぶりはある意味で見事。
特に描線の濃淡に関して作品間でバラつきが認められ、また体パーツ(特に乳)を強調することによってデッサンが乱れることもあるため、絵柄の安定感には欠ける部分もありますが、非常に分かり易いアニメ/エロゲー絵柄自体は単行本通して安定しており、訴求層を広く取れるキャッチーさが十分に含有されています。
【相応に過激性を追求したハード指向のエロ描写】
前述した通りに、利便性の高い設定・アイテムによってシナリオパートの短縮を可能にし、エロシーンへとサクサク流れ込むため、ページ数から想起される以上に濡れ場のボリューム感はあるタイプ。
短編「シスターリザレクション」で描かれる腹ボテ化触手エッチのみ今単行本中での変わり種ですが、その他の作品はすっかり従順なメス奴隷と化したヒロインに様々なプレイを行わせるという、サービス精神に溢れるエロ展開も実用性を下支えしています。
パイズリやフェラチオをほぼ標準装備する前戯パートは、ヒロインの顔を股間に押し付けて喉奥に白濁液を強制注入するというかなりハードな描写で抜き所を形成。また、催眠等の影響によってヒロイン側にお漏らしをさせるケースが多いのもエロ面におけるコダワリの一つになっています。
いわゆる“レイプ目”的な瞳の描き方や、理性が崩壊気味の台詞回し、行為への精神的抵抗感を表現するモノローグ等により、嗜虐的な雰囲気をかなり高めた表現でもあるのですが、前述したように、あくまで“プレイ”であるという前提があるため、痛々しさや破滅のエロスといった要素はほとんど感じません。
エロ作画やエロ演出について作品間での差異があまり明確でなく、エロ描写の引き出しの数に関して不安があるものの、各シーンをテンポ良く連続させた多回戦仕様の抜きツールとして強力であることは間違いありません。
3冊目の今単行本で、この作家さんの単行本を初めて読んだため、既刊との作風の対比は出来ませんが、読み易くかつがっつり使えるという意味で信頼性の高いスタイルと評せます。エロ作画・演出にもう一工夫あれば更に有難いところですが。
個人的には、体は命令に服従するが心はそうではないという状況形成が一定強度の嗜虐性を付与した短編「あるけみっくえっち」と、恋愛ルートと調教ルート双方のエロゲヒロインとエッチが出来ちゃうという一石二鳥展開の短編「ぱそんこ」に、特に愚息がお世話になりました。
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