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アマ7冠井上 タイ王者を秒殺!早すぎて「申し訳ない」
ノンタイトル8回戦 (1月5日 後楽園ホール)
ガオフラチャーンをKOした井上
Photo By スポニチ |
高校生で史上初めてアマチュア7冠を獲得した日本ライトフライ級6位・井上尚弥(19=大橋)がタイの同級王者ガオフラチャーン・チューワッタナ(35=タイ)とノンタイトル8回戦を行い、1回KO勝ちした。2戦目とは思えない高等テクニックでのKO劇に、観衆1800人はどよめき世界王者たちが驚きの声を上げた。
体が勝手に反応した。1回中盤、井上はパンチを繰り出し突進してくるタイ王者を、軽快なバックステップでかわしてみせた。同時に、19発目のパンチを繰り出す左腕に大きな力が加わった。強烈な左フックが相手の右頬をとらえ、鈍い音が響く。1メートル48のガオフラチャーンは大の字に倒れ、レフェリーが制止した。昨年10月のデビュー戦では4回KOだったが、圧巻の110秒殺劇。打ち終わりの後のガード位置を課題にしていたが「試す前に終わり得たものが少なかった」と苦笑いも「もっと強い相手とやりたい」と言い切った。
神奈川・相模原青陵高3年の日韓戦でフライ級の韓国選手を1回15秒でKOした時と同じ左フック。その高い技術に世界王者も舌を巻いた。昨年大みそかに王座統一したWBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志(33=ワタナベ)は「バックステップしながら強いパンチを打てるのが凄い。無駄な動きが全然ない」と絶賛。ジムOBの元WBC世界スーパーフライ級王者・川嶋勝重氏(38)も「左フックは世界レベル。世界王者でもそう打てない」と褒めちぎった。
元日は神奈川県綾瀬市の祖母・安永公子さん(70)宅を訪問。減量中の井上は親戚約30人が餅やピザなどを食べまくるのを目の当たりにし「勝って食べまくる!」と原動力にした。
次戦は4月に世界ランカーとの対戦を予定。勝利の先には日本ライトフライ級王座挑戦を見据える。WBA世界ライトフライ級王者・井岡一翔(23=井岡)の7戦を超える6戦以内での世界王座奪取に注目が集まるが「ことしはもっと自分のボクシングを究めて日本、東洋王座をしっかりとした形で獲りたい」ときっぱり。記録より記憶に残る王者になりたい。19歳の未来は計り知れない。
◆井上 尚弥(いのうえ・なおや)1993年(平5)4月10日、神奈川県座間市生まれの19歳。元アマチュア選手でジム経営者の父・真吾さん(41)の影響で小1からボクシングを始める。相模原青陵高1年時にインターハイ、国体、選抜を制覇。2年で国体、3年ではインターハイ、全日本選手権、インドネシア大統領杯を制して7冠獲得。アマ通算75勝(48KO・RSC)6敗。1メートル63、右ボクサーファイター。家族は両親と姉、弟。
[ 2013年1月6日 06:00 ]
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