宮城県警白石署は５日までに、長男に灯油をかけて火を付けようとしたとする殺人未遂の疑いで同県蔵王町の会社員・我妻（あがつま）尚行容疑者（４７）を現行犯逮捕した。
白石署によると、我妻容疑者は４日午後１０時ごろ、帰宅した妻（４９）と口論になった。外出先から戻るのが遅くなったことに「何度も電話したのに、なんで出ないんだ！ どこ行ってたんだ！」などと激高。居間を舞台に勃発した夫婦げんかに、２人と同居し現場に居合わせた会社員の長男（２０）が仲裁に入ったが、酒に酔っている我妻容疑者は「（オレの家から）出てけ！」と命令。妻と長男は仕方なく、母屋から離れに移動した。
数分後、妻と長男がいた離れの２階の部屋に我妻容疑者が突撃。そして、石油ストーブ用の灯油を長男目がけて散布した。首から下が灯油でズブぬれになった息子に対し、容疑者は「何を話してたんだよ！ ブッ殺す！」などと言いながら、携帯用ガスバーナーで火を付けようとした。
しかし、ガスバーナーは着火せず。長男は庭まで逃げて無事だった。妻が１１０番し、駆け付けた署員が身柄を取り押さえた。容疑者は調べに対し「灯油をまいたことは間違いないが、殺すつもりはなかった」と容疑を一部否認している。容疑者宅は６人暮らし。