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東京・築地の中央卸売市場で5日早朝、今年初の取引となる「初競り」があり、222キロの青森県大間産クロマグロが、なんと1億5540万円(1キロ当たり70万円)で競り落とされた。これまで最も高かった昨年の5649万円(同21万円、269キロ)の3倍近くとなり、記録のある1999年以降で、破格の最高値となった。超高値マグロは、落札した喜代村(東京)が経営するすしチェーン「すしざんまい」の本店(築地)で解体され、赤身1貫128円など、普段と同じ値段で、待ち構えていた客に提供された。 午前5時10分すぎ、競り人の威勢のいいかけ声とともに、生鮮マグロの競りがスタート。ひときわ目を引く222キロのクロマグロは、またたく間に値がつり上がった。午前6時前には「1億円を超えた」との情報が関係者に伝わり、場内は騒然となった。
初競りのマグロは例年、「ご祝儀相場」として高値が付くが、これほどとは…。最終的に、これまでの最高値だった昨年の3倍近く、実に1億5540万円で競り落とされた。マグロを出荷した大間漁協の関係者に電話で伝えると「本当ですか」とビックリしていたという。
超高値マグロは午前7時過ぎ、落札した「喜代村」が経営する築地場外市場の「すしざんまい本店」に運び込まれた。店先に飾られると、記念写真を撮る客の姿も。そして、午後3時20分、喜代村の木村清社長(60)が、自ら長大な包丁で“入刀”し、1億5540万円の解体ショーがスタート。
「黒いダイヤ」を一目見ようと詰めかけた客からは「日本一、いや世界一のマグロッ!」などとかけ声もかかった。切り分けられたマグロは、すしネタとして握られ、待ちかねた客に提供された。
解体を終えた木村社長は「高かったね~。あまり高くなると懐が困っちゃうよ」と苦笑しながらも、満足そう。昨年同様、最後まで値段を争ったのは香港資本のすし店を経営する「板前寿司ジャパン」。木村社長によると、「今年は(相手が競り合いを)やらないって聞いてたんですけど、始まってみると、自然とやっちゃう。引くに引けないですよ」。意地の張り合いで値段がつり上がった。木村社長は「相手も立派です」とたたえた。
落札したマグロは、「ざっと1万人前」(すしざんまいスタッフ)で、本店のほか全国49店舗に配送され、客の口に入る。赤身128円、中トロ298円、大トロ398円の通常価格は据え置き。このマグロは、いずれかのネタを1人1貫限定での提供となる。
1キロ換算で約70万円。原価で1貫4~5万円に相当するが「採算? 去年で取れなかったんだから、今年も無理ですよね」と木村社長。店の宣伝費になるのではないか、という声もあるが、社長は「そういうつもりはないです。一番、いいマグロをお客様に食べていただきたいだけ。最高です!」と豪快に笑った。
本店前には100人以上の行列ができ、混雑は日が落ちるまで続いた。
◆クロマグロ 最高級のトロが取れる最大のマグロで別名「ホンマグロ」。高値で取引されることや体表面の色から「黒いダイヤ」とも呼ばれる。北半球の海に広く分布し、多くが日本で消費される。国内の水揚げ地は青森県・大間や鳥取県・境港が有名。南半球のミナミマグロと並び、すしネタや刺し身として人気。乱獲や違法な漁獲が深刻で資源減少が懸念されており、国際自然保護連合(IUCN)は大西洋のクロマグロを絶滅危惧種に指定。国際機関が保全に取り組んでいる。
(2013年1月6日06時02分 スポーツ報知)
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