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【サッカー】

桐光学園 劇的4強 相手GK交代即弾

2013年1月6日 紙面から

作陽を破り、喜び合う桐光学園イレブン=ニッパツ三ツ沢球技場で

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◇高校サッカー<準々決勝>

 第91回全国高校サッカー選手権は5日、千葉市のフクダ電子アリーナなど2会場で準々決勝の4試合を行い、桐光学園(神奈川)は16大会ぶりの4強進出を決めた。鵬翔(宮崎)と京都橘は初の準決勝進出。星稜(石川)は8大会ぶりのベスト4。12日の準決勝(東京・国立競技場)は鵬翔−星稜、京都橘−桐光学園に決まった。桐光学園は後半ロスタイムの決勝ゴールで、作陽(岡山)に2−1で競り勝った。星稜は東海大仰星(大阪)との1−1からのPK戦を5−4で制した。

 1−1で迎えた後半ロスタイムも既に3分近く経過。土壇場での劇的な決勝ゴールは、この思考から生まれた。PK戦を想定した作陽が186センチの大型GK末藤を投入すると、桐光学園のFW野路貴之(3年)はこう考えたという。

 「相手のGKは代わったばかりだし、まだやりづらいはず。シュートを打てば何とかなる」

 おあつらえ向きのDF大田のロングスローから逆サイドにボールがこぼれると、野路は思いきってゴールの左隅に流し込んだ。ピッチ上の全員がこんな思考を共有できるソツのなさが、桐光学園の強みだ。

 佐熊裕和監督は試合前、3回戦で何回もチャンスを逃したエースにこんな言葉をかけた。「オマエはきょうゴールを決める気がする」。そんな予感に従い、「これまでなら、代えていた」という野路を佐熊監督は最後まで使い続けた。勝ち進むためにはこんなインスピレーションも必要だ。

 昨年の市立船橋−四日市中央工の決勝を、桐光学園イレブンはスタンドから観戦した。「小さい頃から選手権を見ていて、国立競技場は憧れでした。前回の決勝も見て、あそこでやりたいと思ってました」と、野路は夢にまで見た国立のピッチに思いをはせる。

 この決勝ゴールで野路のゴールは3。トップのFW小屋松知哉(京都橘)らに1点と迫り、得点王も視野に入った。「周りのおかげでプリンスリーグでも得点王を取れた。今回も得点王を目指したい。自分が得点を取ることが勝利につながりますから」と、野路は今季の2大会連続得点王を宣言。“俊輔超え”を目指す桐光学園がいよいよ国立競技場に乗り込む。 (荒川敬則)

 

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