藤浪君が「磨」なら、僕は「勝」だ。日本ハムのドラフト1位・大谷翔平投手(18)=花巻東高=が5日、岩手県花巻市の同校で自主トレを公開。「今年は勝てる投手になる」と、プロ1年目の抱負を語った。
ランニングは氷点下の真っ白な雪原の上。二刀流の1つ、バットも振った。大谷は「土の上で動けている選手とは差があるだろうから、いつもより気合を入れている」と、白い息を弾ませた。
『土の上で動いている選手』とは、阪神にドラフト1位で入った藤浪(大阪桐蔭高)だ。「対戦を楽しみにしているし、イメージして練習している」という。その藤浪は前日(4日)自主トレを公開し、今年のテーマに「磨」という漢字を挙げた。それを聞いた大谷は「僕は『勝』ですね。去年勝てなかったので、今年は勝つことを目標にやっていきたい」。最後の夏に甲子園に行けなかった悔しさがあるだけに、高校3冠を達成したライバル以上に勝ちにこだわる覚悟を示した。
年末は母・加代子さんの実家がある横浜で過ごしたが、1日の午後に花巻に戻ると、2日に始動。初日からブルペン入りし、2日目からは捕手を座らせて毎日約50球投球練習もしている。
横浜の神社で引いたおみくじは中吉で、「『旅立ち』の所に『遠くへ行かずが利』とありました。(遠い米国ではなく)ハムで良かったのかな」とにっこり。神様からの後押しでメジャーへの未練を断ち切り、北の大地で白星を積み上げる。
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