覚醒剤強制使用:無罪判決が確定 東京高検、上告断念
毎日新聞 2013年01月04日 20時35分(最終更新 01月05日 08時13分)
刑法が罰しないと定める緊急避難に当たるとして覚せい剤取締法違反(使用)の罪に問われた無職男性(50)を逆転無罪とした東京高裁判決(12月18日)について、東京高検は4日、上告を断念すると発表した。「上告理由が見いだせなかった」としている。
男性は公判で「警察官から覚醒剤の保管場所を調べるよう依頼され暴力団幹部と接触したところ、幹部に拳銃を突きつけられ注射を強要された」と証言し、緊急避難が成立すると主張した。1審・横浜地裁は懲役2年8月を言い渡したが、高裁は男性の主張の信用性を認め、無罪とした。【島田信幸】