就職内定率:福島の高卒81.4%と過去10年で最高 復興需要で
2013年01月05日
福島労働局は、今年度末に福島県内の高校を卒業する生徒の昨年11月末現在の就職内定率が80%を超え、過去10年間の同時期と比較し最高となったと発表した。東北の被災3県はいずれも前年同期より増えている。同局は、「復興関連産業の求人増を背景に、企業の求人票を約1カ月前倒しで提出してもらったことが主な要因」としている。
就職内定率は81・4%で、前年同期比で8・1ポイント増加、震災前の10年同期比でも15ポイント増加している。内定者数は4244人で、前年同期比11・2%増。
内定者の内訳は、県内が3119人で同26・4%増、県外は1125人で同16・5%減だった。高校生の県内就職の割合は昨年度、64%まで落ち込んだが、今年度は73%となり、例年の7割程度(リーマン・ショック後の09年度除く)に回復した。
昨年は当初、県内企業の求人票提出が低調で、職を求めて県外流出が増えた。そこで、今年度は同局や県が連携し、県内企業に求人票の早期提出を働きかけたという。
求人数は5912人で同60%増、求人倍率は1・48倍で過去10年で最高になった。業種別では、建設業や製造業など復興関連産業からの求人が大幅に増えている。【泉谷由梨子】