まちづくり加速 向日・阪急洛西口東側
向日市北部でまちづくりの動きが加速している。キリンビール京都工場跡地の再開発では、商業施設の開発基本計画が昨年11月に市へ出され、今年3月の着工をめざす。阪急洛西口駅東側の土地区画整理事業では造成や道路整備がほぼ終了、昨年末から「使用収益開始」となり建築など土地利用が可能になった。
「(仮称)イオンモール京都桂川」は2014年度中の開業を目指し、延べ床面積は約20万平方メートルを見込む。店舗面積は未定だが、規模は久御山店(久御山町)の1・5倍、京滋最大級となる可能性が高い。
イオンモールは今春~夏に具体的な計画を明らかにする。ショッピングセンターを核に200以上の専門店が入る見通しで、2千~3千人の従業員は地元雇用を積極的に進めるという。防災拠点としての活用も検討し、市役所出張所などの誘致を行う。同社近畿開発部は「最新型の店舗にしたい」とする。
一帯ではオムロンヘルスケアが本社を開業。京都銀行は研修センター完成に向け市と開発協定を結んだ。洛南学園も14年2月末の完成を目指す。
阪急路線そばの農地8・4ヘクタールで、土地区画整理事業が行われてきた。立体交差化工事のため一部道路は未整備だが、区画整理事業区域とイオン方面を結ぶ市道や土地造成は完了。公園地下に雨水調整池も設置した。
使用収益開始で地権者53人が土地利用できるようになり、オフィス、マンションなどの進出も見込まれる。地権者の裁量で土地を利用できるため、足並みをそろえた開発が進むかが課題となる。市全体の商業施策面で、市街地中心部との共存が難題として迫る。
地権者でつくる向日市阪急洛西口駅東土地区画整理組合の齊藤博行理事長(62)は「イオンモールのにぎわいを引っ張ってこられるようにし、若い人に住んでもらうとともに中高年の人も安心して集まれるまちにしたい」と話す。
【 2013年01月03日 11時10分 】