現在位置:
  1. 朝日新聞デジタル
  2. 社会
  3. その他・話題
  4. 記事
2013年1月5日7時38分

印刷用画面を開く

mixiチェック

このエントリーをはてなブックマークに追加

手抜き除染、夏から苦情殺到 環境省、対応おざなり

【動画】田村市の除染現場の沢の投棄=青木美希撮影

写真:集めた枝や石を川に捨てる作業員=12月11日、田村市拡大集めた枝や石を川に捨てる作業員=12月11日、田村市

写真:作業員4人が土砂を落とさせられた沢。川が黄土色になったという=12月16日、田村市拡大作業員4人が土砂を落とさせられた沢。川が黄土色になったという=12月16日、田村市

 東京電力福島第一原発周辺で「手抜き除染」が横行している問題で、住民から環境省に除染作業への苦情が殺到していたことが分かった。ところが、環境省は苦情内容や件数を記録・分析して業者の指導に活用することをしていなかったという。住民からの苦情に場当たり的な対応を重ねたことが、手抜き除染を見逃す一因になった可能性がある。

【特別報道部から】除染の実態や労働状況について情報を求めます

 除染事業の現地本部である環境省福島環境再生事務所によると、建物や道路から20メートル以内の本格除染を始めた昨夏以降、住民から「草がきちんと刈り取られていない」「洗浄に使った水が漏れている」といった苦情が多数寄せられるようになった。これらは環境省が定めた作業ルールに違反する可能性があるが、担当者の一人は「ひっきりなしに電話がかかってきて、いちいち記録をとっていられなかった」と打ち明ける。

 同事務所は朝日新聞の取材に「苦情があるたびに契約に基づいてきちんとやるよう作業現場に注意してきた」と説明。一方で具体的な内容や業者名、件数などは記録せず、苦情の多い業者を厳しく指導するなど効果的な対応をしていなかったことを明らかにした。個別の苦情にどう対応したのかは検証できないという。

続きを読む

この記事の続きをお読みいただくには、会員登録が必要です。

無料登録で気軽にお試し! サービスのご紹介は こちら

PR情報
検索フォーム

おすすめ

高知県四万十町の興津地区は、大津波を想定した「個別避難訓練」を始めた。

3・11は地震研究の常識を覆し、地震学に反省を迫った。地震学と地震学者の現状を報告。

緊急輸送道路を繋ぐ橋が、震災対応の司令塔となる自治体庁舎が崩壊する危険が…。

日本列島に広がる危険な斜面には、自治体にも把握されていないリスクが伏在している。

豊かさと危険性――原子力災害に行き着くまでの福島県双葉地方の変質をたどる。

東日本大震災後の地域、そこに生きる人々の姿を6カ所から、季節の移り変わりとともに紹介。


朝日新聞購読のご案内
新聞購読のご案内事業・サービス紹介
  • 過去の朝刊
  • 過去のYou刊

28日|29日|30日|31日|1日|2日|3日|4日

28日|29日|30日|31日|1日|2日|3日|4日

アンケート・特典情報

朝日新聞社会部 公式ツイッター