By REBECCA SMITH
米国の電力需要の伸び率鈍化は、ただ単にエネルギー効率の向上や国内製造業の衰退、不景気を反映しているだけにとどまらない。
人口動態の変化が影響している。米国人が比較的涼しい地域から暖かい地域に着実に移動しているために、電気使用量は減っている。(多くの人々は逆だと思っているだろうが)冷房には暖房ほどの電力を必要としないからだ。米国の人口の地理的中心を1810年、1910年、2010年で比較すると、徐々に南西方向、つまり、バージニア州、インディアナ州、ミズーリ州へと移動している。(人口の地理的中心とは、どの方向を見ても、人口が均等に分散している地点を指す)
エネルギー省の統計部門であるエネルギー情報局(EIA)によると、1960年から2010年にかけての冬の気温は比較的高く、これも電力消費減の一助になっている。多くの気候科学者は、この傾向は続くと予想している。
電力販売の落ち込みに見舞われそうな電力会社にとって唯一の明るい面は、輸送セクターだ。EIAは2011年から40年までの電力販売の年間平均伸び率について、住宅向けが0.7%、商業用が0.6%、産業用が0.6%になるとの予測を出しているが、輸送用については3.9%と比較的高い成長を見込んでいる。この輸送用には電気バスや電車のほか、もちろんプラグイン式電気自動車(EV)も含まれる。EVは売り上げ面では鈍い出足となっている が、EIAはガソリンの代わりに電気を使うドライバーが増えるとみている。EIAは11年から40年にかけて、ガソリンの使用量は年間0.9%減ると予想している。
多くの電力会社はプラグイン車の利用を促進するために自動車向けの特別料金を導入しており、電力が余剰となる夜間に充電するのであれば、料金を割安にするプランを提供している。
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