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就職難に打ち勝て! 農学部、新設続々 TPP見据え受験生、熱い視線

産経新聞 1月3日(木)7時55分配信

 環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉参加が議論される中、「強い農業」を担う人材の育成などを目指し、大学が農学部を新設する動きが広がっている。食の安全・安心などについて幅広く学べる農学部は人気があり、学生集めにも一役買っているようだ。(竹岡伸晃)

 「受験生の関心は高く、非常に感触が良かった」。4月に新学部「地域創成農学部」を開設する吉備国際大学(岡山県高梁(たかはし)市)。入試広報室担当者は、昨年12月に行った推薦入試の手応えを話す。

 同学部のキャンパスは兵庫県南あわじ市に置かれ、農業技術や食品加工、農業経営などについて幅広く学ぶことができる。農業の盛んな淡路島という地の利を生かし、農作業実習にも力を入れる。目指すのは「稼げる農家」の育成だ。付加価値の高い農産物の生産、加工、販路・顧客の開拓などができる「広い視野を持った」(同大)農業経営者を育てる方針だ。

 龍谷大(京都市伏見区)も平成27年4月、農学部開設を予定している。瀬田キャンパス(大津市)に4学科が置かれ、農産物の生産や流通、栽培技術、環境保全型農業、栄養、食育などについて学べる。

 「食の安全・安心、食の循環を通じた持続可能社会の実現について教育・研究を行う」(同大)。例えば、地域全体を活性化できるような農業経営者や農産物を安全に消費者まで届けられるような人材を育てる。

 首都圏でも農学部強化の動きがある。明治大(東京都千代田区)は昨年4月、川崎市麻生区に新農場「明治大学黒川農場」を開設。約12万8千平方メートルの敷地には実習用の畑や温室、加工実習棟などがあり、最先端技術を活用した野菜生産システムや作物の栽培管理、有機農法、食品加工技術などを学習できる。

 24年春の同大農学部の受験者(一般入試)は4875人。少子化時代にもかかわらず過去3年間で約700人増えた。同大は「意欲のある人材の育成や新しい農業技術の開発に力を入れる」(広報課)と話す。

 国際的な穀物価格の高騰やTPPへの参加問題、産地偽装問題など、農業や食糧、食品を取り巻く状況は複雑化している。一方で、成長分野として企業が農業に進出する動きもある。

 河合塾教育情報部の近藤治部長は「食に関して幅広く学べる農学部は、就職先も公務員や食品、流通、商社など多岐にわたる。人気学部の一つで、今後、私大を中心に新設や強化の動きが続く可能性がある」と推測している。

最終更新:1月3日(木)9時19分

産経新聞

 

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