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経済
【放射能漏れ】土壌セシウム95%除去、汚水一括処理 除染技術、進む高度化
一方、汚染された土壌などの除染もなかなか進んでいない。環境省では、福島第1原発事故に伴う除染活動で生じる土壌や廃棄物は、合計で東京ドーム33杯分に相当する4100万立方メートルにのぼると試算している。
大量の土壌などを効率的に除染する技術開発を急ぐのが、原発建設の基礎工事などで事業参画してきたゼネコンだ。前田建設は、汚染された土壌からセシウムだけを95%以上取り除くプラントの開発に成功。清水建設は、ビルの外壁などを1マイクロ(マイクロは100万分の1)メートル以下の細かい粒子の蒸気で洗浄することで、現在の高圧洗浄機による汚染除去に比べ廃水量が100分の1程度で済む技術を開発した。
繊維や製紙メーカーは、放射性物質をいろいろな素材にくっつけて取り除く技術開発を進めている。ユニチカは顔料を使って、水中のセシウムを99・9%吸着させる技術を来年中に実用化する。
王子製紙グループもゼオライトという鉱物の粉末を混ぜたシートを敷くだけで、セシウムをくっつける技術を開発した。
国は、福島第1原発から半径20キロ圏内などで除染を進めており、平成23年度から25年度までの3年間で、トータル1兆円超の費用を投じる計画だ。
ただ、除染した土壌などを保管する中間貯蔵施設などの立地場所選定が難航している。
汚染土壌から放射性物質を取り除く技術により、中間貯蔵施設に移す汚染土壌などを減らすことができれば、除染の効率化につながると期待されている。
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