国際【新帝国時代 2030年のアジア】(3)「爆食」中国 世界の海で乱獲+(2/4ページ)(2013.1.4 11:03

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【新帝国時代 2030年のアジア】
(3)「爆食」中国 世界の海で乱獲

2013.1.4 11:03 (2/4ページ)中国
    太平洋中西部カツオの漁獲量

    太平洋中西部カツオの漁獲量

 「年間を通じて異変続きだった」と、大型カツオ一本釣り業者を束ねる全国近海かつお・まぐろ漁業協会の八塚明彦業務部長も、記録的な不漁に頭を抱える。

 大手商社によると、日本の水産物の消費市場が5兆円なのに対し、中国は20兆円規模で年率2けたの伸びを続ける。

 中間所得層を中心にエビやマグロ、ノルウェー産サケなどが急増。中でも天然と養殖を合わせたエビは、世界の年間消費量700万トンの4割弱の260万トンを中国が占め、「爆食」ぶりを表している。

                   ◇

食べ残し文化 浪費助長

 中国が乱獲した多くの水産資源は、13億の胃袋を持つ自国消費に回るが、経済成長に伴い、食の浪費も顕在化している。

 中国では、「接待客が食べきれずに料理を残せば、宴会は成功といえる。そうしないとメンツが立たない」。中国の建機メーカー幹部が、もてなし術を披露する。

 国家行政学院の竹立家教授の推計では、政府関係者や共産党幹部による「官官接待」だけで、年間約2兆7千億円にのぼる接待が行われている。

 所得水準の上がった中国では、富裕層に限らず、中間所得層にも「メンツ主義」が浸透する。季節ごとの宴席が自らの豊かさを誇示する場になり、メンツのためにたくさんの食べ物が無駄にされる。

 「もったいないなんて考えない。料理をけちったら相手にされなくなる」。管理職に昇格した上海人は、同僚や親類を招いた忘年会で人数分の2倍の料理を頼んで悦に入った。乱獲の裏側で、「乱消費」が繰り広げられている。

このニュースの写真

食べきれない量の大皿料理や高級食材が運ばれ、所狭しとテーブルに置かれる中国の宴席。「メンツ主義」がもたらす食の浪費が顕在化している=上海郊外のホテル(上海支局撮影)
       資源競争シナリオ

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