兵庫県篠山市出身で京都市在住の会社員、岸田諭さん(25)が、5日に大津市で開かれる競技かるたの最高峰「第59期名人位決定戦」に西日本代表として出場し、東日本代表と日本一の座をかけて対戦する。2009年にも同じ舞台に立ち、惜しくも敗退した経験がある岸田さんは「前回の経験で名人を目指す意識が高まった。4年間の成果を出し切りたい」と最後の調整に励んでいる。(井原尚基)
競技かるたは小倉百人一首の取り札50枚を使い、自陣と敵陣に25枚ずつ並べて2人で取り合う。岸田さんは小学校入学と同時に姉に誘われ、地元の「篠山かるた協会」で練習を始めた。自宅で家族と対戦するなどして腕を磨き、篠山鳳鳴高校、大阪大学医学部に在学中も数々の大会に出場。全国大会での優勝経験は個人戦だけで約20回に達している。
09年の名人位決定戦の相手は、1999年から2012年まで14年連続で名人の座を守り続けた西郷直樹さん。5番勝負の1回戦で勝利したが、2回戦以降は3連敗し涙をのんだ。岸田さんは大阪大学大学院を経て製薬会社に勤務してからも週末はほぼ全ての時間を競技かるたに費やし、大会への出場や他県の強豪との練習に励んだ。
今年は約50人が出場した西日本予選で4年ぶりに優勝。西郷さんが防衛の舞台に立つことを辞退したため、東日本代表の千代間大和さん(早稲田大かるた会所属)との対戦で名人が決まることになった。
相手によって戦略を変えられる「引き出しの多さ」が武器という岸田さん。「単に勝つだけではなく、名人にふさわしい最強の勝ち方をしたい」と静かに語る。
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