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<ソチ冬季五輪>本番へ、準備着々 来年2月開催、黒海のリゾート地

毎日新聞 1月2日(水)15時0分配信

<ソチ冬季五輪>本番へ、準備着々 来年2月開催、黒海のリゾート地
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黒海(奥)を望む広大な五輪公園の建設現場に、フィギュアスケート会場「アイスバーグ」(中央右)などの施設がライトアップされて浮かびあがった。左奥ではメーンスタジアムの建設が進む

 来年2月7日に開幕する14年ソチ冬季五輪まであと400日あまり。競技会場は既に完成した施設もあり、今は周辺の道路工事や鉄道建設、関連施設の建設が急ピッチで行われている。開・閉会式やスケート競技が行われる五輪公園は、今年7月の完成を目指す。そんな中で、昨年12月には初の国際大会となるテスト大会も相次いで開催。大会組織委員会やボランティアスタッフなど、「ソフト面」の準備も着々と進んでいる。【ソチ(ロシア)で芳賀竜也、写真・貝塚太一】

 昨年12月、テスト大会として行われたフィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルの取材に出かけた。未明に着いた搭乗便。ソチ国際空港からタクシーに乗り、大会組織委員会に指定されたホテルを目指す。だが、ホテルのネオンサインは見えるのだが、いつまでたっても近づけない。それもそのはずだ。付近はまだ道路工事中で、舗装道路が通じていないのだ。未舗装の道路に車をきしませ、やっとの思いでたどり着いた。

 このホテルは五輪期間中、国際オリンピック委員会(IOC)ホテルとして利用される。土煙や砂ぼこりが舞う中で、ホテルだけがそびえ立つ姿は、まるで砂漠のオアシスのようだった。

 だが、夜が明けて見えた五輪公園には、色とりどりの競技会場が建ち並んでいた。フィギュアスケートとスピードスケート・ショートトラックが行われる会場には「氷山(アイスバーグ)」の愛称が付けられ、壁一面にモザイク模様が描かれている。開・閉会式が行われる五輪スタジアムは建設中だったが、全体が二つに分かれたユニークな形だ。

 近年の冬季五輪は、温暖な気候の地域で行われることが多い。過去2大会でいえば、トリノ(イタリア)もバンクーバー(カナダ)も市内に雪がなかった。ソチもロシアでは最も温暖な地域で、冬でも雪はほとんど降らない。黒海に面したロシア人に人気のリゾート地で、プーチン大統領も別荘を構えるなどお気に入りのスポットだ。

 トリノもバンクーバーも山間部のスキー会場には車で2〜3時間を要した。だが、ソチでは北東の山間部に鉄道と高規格道路を通し、五輪公園と47キロ離れたスキー会場を最速30分で結ぶという。現在、その工事の真っ最中で、巨大なつり橋やトンネルなどが次々に誕生している。工事車両で渋滞した峠の旧道から建設中の真新しい道路や線路を見下ろすと、五輪が近づく実感がわいてくるから不思議だ。

 フィギュアスケートのGPファイナルと並行して行われたノルディックスキー・ジャンプのワールドカップ(W杯)。山の中腹にあるジャンプ台の周囲には積雪がなく、あらかじめ用意しておいた雪をランディングバーンに張り付けたという。本番は2月だが、雪不足も懸念された。だが、ジャンプ台より標高が高いアルペンスキー会場などは十分な積雪が見込まれ、地元関係者は、五輪後のスキーリゾート化にも期待を膨らませていた。

 五輪のプレシーズンも半ばを過ぎ、各競技での出場枠争いも本格化する。彼らを迎える人口43万人の都市ソチもまた、準備の追い込みが加速している。

 ◇モスクワ以来34年ぶり 「ウオツカだけでない…ロシア知って」−−ソチ五輪組織委員会会長、ドミトリー・チェルニシェンコ

 ソチ五輪組織委員会のドミトリー・チェルニシェンコ会長は、毎日新聞のインタビューに「五輪開催中の2週間、ソチが世界中に注目される都市になる絶好の機会。テレビ中継は、全世界で35億人が見るだろう。五輪によって、本当のロシアを見せることができる」と期待を語った。

 多くの人々がロシアに抱くイメージは、厳しい冬の街頭で毛皮のコートを身にまとう人や、暖炉の前でウオツカをあおる姿−−といったものだろうか。同会長も「世界中の人たちはロシアに対して、ステレオタイプなイメージを持っている」と話す。ロシアでの五輪開催は、夏冬を通して、東西冷戦中だったソ連時代の80年モスクワ大会以来34年ぶり。ソチ五輪を通じて、そうした認識を払拭(ふっしょく)したい考えだ。

 機能的な会場に正確性を誇る鉄道、そして市民のもてなしの心。「ロシアの人々はお客さんを迎えることが大好き。皆さん、ソチにぜひ来てください」とアピールした。

 また、同会長は「東京は2020年に夏季五輪を開催するために今、頑張っている。開催できればたくさんの良いことが生まれる。私も東京で行われてほしいと思います。グッド・ラック(幸運を)!」と、五輪開催を目指す「盟友」東京にもエールを送った。

最終更新:1月2日(水)15時0分

毎日新聞

 

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