大震災でも政府・東電と一体化
やはり「広報機関」となった大手メディア
3・11からの100日間、大手メディアの報道は機能しないどころか、逆機能を果たしてしまった。
「メルトダウンはしていない」
「格納容器は健全に守られている」
「放射能の外部放出はない」
「チェルノブイリのような大事故には絶対にならない」
「ただちに人体に影響の出るものではない」
「仮に3号炉が水素爆発しても大きな問題はない」
「放射能汚染水は海洋で拡散され、被害が及ぶことはない」
「プルトニウムは安全だ」
言わずもがなだが、こうした報道は結果として誤報である。誤報ならばまだよかったかもしれない。それはもはや「デマ」であり「風評」である。
何もしなければ害はないものの、大手メディアは、政府・東電と一体化し、いつものようにその広報機関としての働きを強化させたため、結果としてこのような「デマ」や「風評」を流す犯罪行為に加担してしまったのである。
そのために何が起きているか。新聞・テレビからの情報をいまだ信じているおよそ1億人以上の日本人は、政府・東電の原発事故対応の失敗によって、国力が低下し、国家の信頼が失われ、多くの国民の健康が脅かされている現実を知らされないでいるのだ。
また、今後、数十年以上もの間、放射能による内部被曝の恐怖と戦わなくてはならない未来も直視できないでいる。