栗城は「苦しみに感謝」という言葉をよく使う。「生きているからこそ感じる苦しみと友達になろう」という意味だ。登山のインターネット中継には、7000万円超の莫大な資金が掛かる。スポンサー獲得のプレッシャーに悩まされて不眠に陥り、「うつ病」と診断されたこともある。しかし今回は指9本を失うのだ。その苦しみとも〝友達〟になれるのか。
「第2関節から落とした場合、義指は付けられません。それでも来春、必ずエベレストに挑戦します。ハードルが高いほど、『やってやろう!』という気持ちになるんです。知り合いにロボット工学の専門家がいるんですが、手をターミネーターみたいに改造してもらうのもいいですね(笑)。後はiPS細胞でノーベル賞を取った山中先生に期待です」
栗城はもう、「見えない山」を登り始めているのだ。」
「フライデー」2013年1月4日号より
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