韓国、靖国放火の中国人を日本に引き渡さず 中国「歓迎の意」
靖国神社への放火を認めている中国人の男について、日本と中国が韓国に身柄の引き渡しを求めていた問題で、韓国の裁判所は、日本への引き渡しを拒否する決定をした。
ソウルの日本大使館に火炎瓶を投げ込んだ罪で韓国で服役していた、中国籍の劉強容疑者(38)は2011年12月、靖国神社に放火したことを認めており、日本と中国が身柄の引き渡しを求めていた。
韓国の裁判所は、犯行をいわゆる従軍慰安婦問題などで日本に抗議する目的で行われた「政治犯」と認定し、引き渡しの例外にあたるとして拒否する決定をした。
劉容疑者は3日夜に釈放され、近く中国に帰国する見通しで、中国外務省は「中国として、歓迎の意を表明する」との談話を発表した。
これに対し、日本政府関係者は「中国への外交的配慮を優先して、正しい法律判断がなされないのは極めて遺憾」としている。