虎月を囲む上那とその他の焔の里の者。
一斉に虎月に攻撃を仕掛ける上那達。
上那達の攻撃を虎月は忍術を使い防ぐ。
虎月の忍術は『土遁』。
上那達の攻撃を地面から土の壁を作り防ぐと、
その壁から無数の棘を作り、相手に攻撃を与える。
上那は何とかかすり傷程度で避けられたが
その他の者は避けることも出来ず攻撃を食らう。
操は皆に引くように伝え、一騎打ちを仕掛ける。
操は自身の剣術を用いて攻撃を繰り広げる。
素早さに特化した攻撃に虎月も防御するだけで精一杯だった。
虎月はとっておきを出すか、と言うと身体中に岩石を纏う。火縄銃すら通さないその防御特化の鎧を纏い、しかも
拳一発でも攻撃があたれば大きな岩に叩き付けられている
ような重いものである。
操は虎月の忍術に怖じ気づくことなく攻撃を仕掛けるが
刀は刃こぼれする。
虎月は操に忍術を使うように命じる。
それは操の忍術の恐ろしさ(死体を自由に操る能力)を
耳にしているためであった。
操は少し考え深げな表情になるが、今の絶対防御の虎月を
倒すには忍術を使う以外方法がなかった。
刀をしまうと操は忍術を使う。
手から青い炎を出すと、炎の勢いは増し
巨大な鳥へと変化する。それを上空へと解き放つと、
不死鳥は急降下し死体に向かって拡散する。
死体に青い炎が付くも青い炎は死体の中に吸い込まれ
死体が急に動き出す。
下弦の里の忍と虎月に殺された焔の里の忍、その数は数十忍
であった。
意思のない死体は生前の忍術も使い虎月に襲いかかる。
虎月は強力な攻撃をしてくるも死体には意味が無い。
死体は虎月に群がり彼を抑えると青い炎を上げ燃え上がって
いく。
虎月は何とか死体を剥がそうとするが、できない。
虎月は焼かれた岩石に身体を抱かれ死んでいった。
操は自分が勝った事は当然といった様子で部下に命を下す。
「勝敗は決した。残党を駆逐し、里に戻るぞ」
上那は傷ついた身体を動かすと、冷ややかに命じる操を
苦々しげに見つめる。 |