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ここから先は、18歳未満(高校生含む)の方が購入・所持・プレイしてはいけない作品のレビューになります。 閲覧は自己責任でどうぞ。 「腐り姫」等の作品で有名なLiar-Soft(ライアーソフト)の姉妹ブランドであるraiL-soft(レイルソフト)の第一作、「霞外籠逗留記」(かげろうとうりゅうき)をプレイしました。 raiL-soft公式ページ 「遍く活字(おはなし)愛好家に捧ぐ」というあおり文句の通り、まさに物語好き、活字好きにとってはたまらない、美しく洗練された日本語のテキストが織り成す伝奇作品です。 以下、ネタバレ感想。例の如くツイッターのログのまとめです。感想というかただの叫び状態になってる箇所もあり。 *2010.6.6 ・「霞外籠逗留記」プレイ中。最初は令嬢ルートに入った。…が、この令嬢、攻略キャラの中で一番個人的に微妙なキャラなんだよなあ…。嫌いではないけど、萌えない…。 ・てかこの令嬢、はっきり言って悪女なんじゃないかと思う。一番年若に見えるけれど、中身は齢数百の婆さんでも驚かない。そして青年は手玉に取られすぎである。 ・で、濡れ場のテキストも純文学の風情があるわけだが、令嬢の表情が確信犯的過ぎてちょっと引いた。わりあい悪女萌えの性質がある私だが、この令嬢に対してはどうにも負の感情を抱いてしまう。 ・渡し守の姐さんを見ると凄くほっとするのだが。早く姐さんを攻略したいぞ(笑) ・令嬢のふりをした死者(に取り憑いたニゴリ)にまんまと騙され、交わった青年に対してブチ切れた令嬢に対して、初めて凄い好感を持った。人間らしい怒りを爆発させているのを見て、人形のようだった彼女に親しみを覚える。対して青年はダメダメである(苦笑)。 ・令嬢ヤンデレ化キタコレ。しかし、青年にはあまり同情できないというかむしろこれ厚遇じゃね? と思う。令嬢については、ライター氏つながりで神樹の主題歌「籠の鳥の孤独」を思い出した。 ・渡し守の姐さん来たー!! やばい、超絶色っぽい姐さんなのに漢前過ぎる。結婚してくれ(笑) ・先に令嬢ルートのバッドエンド回収。主人公が姉さんを恐れている理由とか、過去のトラウマとかは明らかになるのかしら。あと、渡し守と司書の因縁が気になる。 ・令嬢ルート読了。いやー、前半は微妙とか言っててごめんよ令嬢。結構好きなヒロインになりました。そして次は琵琶法師ルートへ参ります。 ・琵琶法師かわいいよ琵琶法師。 ・あれ、何か既視感があるなあ…と思ったら、あれだ。琵琶法師が庵でもの珍しそうに青年の下半身を観察しているシーン、あれ、神樹で竜胆が主人公に対して閨で取った態度と一緒だ(笑)。ライターさん、こういうシチュエーションが好きなのか…なんて思ったり(爆)。 ・琵琶法師と青年のやりとりがほのぼのしてて好きだ。法師の過去に何があったかも気になるなあ。 * *2010.6.27 ・久々に「霞外籠逗留記」再開。積みゲ崩しがままならないが、紅天FDとシュタゲPC版の発売が延期になったのでのんびりやろう。 ・琵琶法師ルートを読了。現在司書ルートに入りました。司書の姐さんエロ過ぎて困る。えろいというか、淫靡。完全に司書×主人公になっている件。「据え膳食わねば男の恥」という言葉がありますが、この場合、主人公が据え膳としていただかれております(笑)。 ・つか、司書の「若い男の肉を好んで喰らう鬼女」って渾名、性的な意味でだけじゃあないよな確実に。文字通り「おいしくいただきました」ボリボリ…的なバッドエンドがあってもいいよね! ・しかし「霞外籠逗留記」の音楽良いわ…。ゲームというか、音楽と絵つきの純文学風味な和風伝奇小説を読んでいる気分。ちなみにテキスト表示は縦書きと横書き表示が選べる。せっかくなので縦書きでプレイしている。よりいっそう物語絵巻な雰囲気を味わえるのだ。 * *2010.7.18 ・「霞外籠逗留記」の続きやってます。司書ルート読了。今までの話の中で司書との物語が一番好きかもしれない。異類婚姻譚系の話は元々大好きなのだが、人と鬼の恋物語っていいなあ。 ・司書ルートのエンディングは、「神樹の館」の紫織さんルートをやった人ならばかなり既視感を覚える結末である。希氏はこういう物語が好きなのだろうなあ…と、二作品をやってみるとだんだんわかってくる。さて、次は真相ルート「渡し守の物語」だ。 ・「どうして彼女達との道を選んで、それで満足しなかったのか」…ああ、やはりそうだ。この「渡し守の物語」、構造としては神樹の真相ルートである竜胆のシナリオと同じだ。さて、どんな真実が待ち受けているのか……。 ・「ここではないどこか」である旅籠が創造された世界であることには何となく予想がついていたが……なるほどなあ。「二人」が作り出した世界だったわけね……。 ・しかし、渡し守の中の人の演技力半端無い…キャストは皆実力派揃いだが、流石真相ルートの重要人物というべきか。 ・あー…主人公の気持ちよく分かるわ…。自分にはこの姉さんみたいな完璧超人で清廉潔白な身内はいないが、こういう人が身近にいたら私も萎縮して死にたくなるかもしれん(苦笑)。主人公の心根の弱さが非常にリアルである。逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ逃げちゃ駄目だ、的な。 ・「お話の中みたいに綺麗な人生なんて、どこにもありはしないの」司書さん良い事言った……これは名言だと思うので呟いておく。あと、綺麗なだけのお話もつまらないよね、と思ういち物語好き人間。 ・司書さん格好良すぎる……「三枚のお札も使い切った」とは言い得て妙。 ・あああそういうことか…主人公にとってあの人が清廉潔白な完璧超人で、畏怖というかむしろ恐怖の対象になっていたが、あの人がそう振舞っていたのにはきちんと理由があったわけだ。物凄く生々しく、人間くさい理由が。…むしろ安心したぞ、あの人に親近感すら沸いた。 ・いやいや、思春期の少年の部屋にエロ本の一つもないのはかえって何かを歪めるよ姉さん…と過去の回想シーン(風呂場での一件)を見て突っ込みを入れるが、彼女の方が重症だった件。うん、まあね…女性の方がその手の社会的倫理的抑圧は強いからね…とエロゲをやりながらマジになって思う。 ・主人公が就職浪人な年頃だということは、姉さんは何歳くらいなんだろう…あんだけ美人で有能なんだから彼氏、いや求婚者の一人や二人はおらんのか。それとも弟のことしか眼中になかったのか。何それ萌える。でも実際にこういう人がいたら同性からは遠巻きにされるか嫉妬されると思う。 ・ていうかごめん、この姉さんに感情移入しつつも嫉妬してるのは私もだわ(苦笑)。女にとって美人はそれだけで格が違うのよね…って、二次元に僻んでもどうにもならんわな。どうもこの作品、この手のリアリティが濃厚なので場合によってはプレイヤーのコンプレックスを刺激するのではないかな。 ・私は腐っても生物学的にも精神的にも一応女なので主人公の姉さんに複雑な思いとかやっかみを抱いてしまうが、本来エロゲで想定している男性プレイヤーの場合はどうなのだろうな…多分、碇シンジが嫌いな人はかなりの確実で主人公をうざいと思うのではないだろうか(笑)。 ・あ、あと真相バレになってしまうが、このゲームは「姉と弟の物語」なので、近親モノが苦手な人…特にリアルに姉がいる弟、弟がいる姉である人がプレイすると渡し守ルートは地雷になりかねんな(苦笑)。 ・「劇終」――終わった……。全部読み終わった……渡し守の物語はどっちが真の結末なのだろう。受け取り方によっては幸福な結末とも欝エンドとも取れる、水底に沈む終末がやはりトゥルーなのかな。もう一つは、現実世界に戻った主人公のこれからに希望を持て、といった感じだし。うーん。 ・そんなわけで「霞外籠逗留記」フルコンプ。非常に面白かった……ゲームというよりは、良質の美しい物語を心ゆくまで堪能した気分でした。まさに「遍く活字(おはなし)好き」のための作品です。同ブランドの「紅殻町博物誌」と新作「信天翁航海録」も非常に気になります。 |
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