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震災がれき 処理は約3割にとどまる
1月4日 4時15分

震災がれき 処理は約3割にとどまる
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東日本大震災で大きな被害が出た岩手、宮城、福島の3つの県では、大量に発生したがれきのうち処理が済んだ量は、津波の堆積物を含めておよそ3割にとどまり、環境省は不燃性のがれきの再利用などを進め、処理を加速させたいとしています。

東日本大震災で、岩手県、宮城県、それに、福島県の沿岸部で発生したがれきの量は、津波の堆積物を含めて推計で2758万トンに上り、環境省は来年3月末までにすべての処理を終えるとする目標を定めています。
しかし、処理が済んだのは、去年11月末現在で、岩手県が24%、宮城県が31%、福島県が12%となっていて、3つの県で全体の27%、3割程度にとどまっています。
これについて環境省は、宮城県と岩手県のがれきを被災地以外で受け入れる「広域処理」が全国の1都11県の自治体に広がり処理が進んだものの、不燃性のがれきの処理が進んでいないことや、仮設の焼却炉の設置に時間がかかったことなどが、主な原因だとしています。
このうち、ほとんどを国が処理する東京電力福島第一原発周辺の福島県双葉郡の8つの町村のがれきについては、各自治体との調整が難航し、仮置き場の設置が一部にとどまっているほか、仮設の焼却炉についても全く設置できていない状況です。
がれきは復興の妨げになるだけでなく、被災者の精神的な負担にもなっており、環境省は各自治体と処理に向けた調整を急ぐとともに、不燃物の再利用や広域処理などを着実に進め処理を加速させたいとしています。

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