大谷勝負だ！雄星、空港で間違えられて闘志に火

雫石プリンスホテルのポスターを手にＰＲする菊池 Photo By スポニチ

　ついに宣戦布告だ。西武の菊池雄星投手（２１）が３日、岩手県岩手郡雫石町の雫石プリンスホテルでトークショーを行い、日本ハムにドラフト１位で入団し、二刀流に挑戦する花巻東の後輩・大谷に対して「投手で対戦したい。投げ合いになれば我慢比べ」と熱望した。

　これまで「向こうは怪物。投げ合いたくない」と対戦に消極的だったが、集まった約１５０人の地元ファンを前に態度を一変。理由があった。今夏、大谷が高校最速の１６０キロをマークした直後から「毎日大谷のことを聞かれた」という。そんな状況に辟易（へきえき）していた昨年１２月７日。事件が起きた。自主トレ先の沖縄へ向かう関西国際空港。紫色を基調としたスーツに赤いネクタイを締めて搭乗口にいたところ「家族連れの大阪のおばちゃんに“大谷さんですよね？”って聞かれたんです…」と唇をかみしめた。

　大谷は１メートル９３の長身で丸刈り。一方、菊池は１メートル８４の短髪で外見は全く違う。花巻東の制服が濃紺ブレザーに赤いネクタイで似ているとはいえ、なぜ…。プロ８勝左腕は３歳下の後輩に間違われる屈辱を受け、生来の負けず嫌いに火が付いた。この日取材に訪れた地元テレビ局に「今年のキャンプは皆さん、（日本ハムの）沖縄に行くんでしょうね」と、けん制球まで投げ込んだ。

　４年目を迎え、渡辺監督から２桁勝利を厳命された勝負の年。５日からは石井、岸、牧田とハワイで自主トレを行う。怒りをエネルギーに変え、先輩の意地を見せる。