少し前のことだが、
久々にエロゲで遊んだので、その話題。
(ネタばれがドカンとあるので、これから遊ぶつもりの人はご注意!
……って、あんまいないかな、これは)
さて。
このブログを始めた当初や、
アニメ『ef』1期関連エントリーでも散々述べた気がするんだが、
俺は重度の七尾奈留ファンであり、
尚且つ音夢オタである。
貢ぎたくなくても、曲芸に貢ぐしかない、しがない音夢オタだ。
既に七尾さんが去っているというのに。
けれども、
そこに音夢タンがいる限り、
悲しいかな、
悩みながらも結局財布を開いている俺が、ココニイル。
さて。
そんなわけで、
俺も当然のごとく、
音夢メインとなる『D.C.』の何枚目かの(www)ファンディスク、
『C.D.C.D.2』をプレイ済みである。
で、もうすぐクリスマスに合わせた(また七尾さんのいない)
音夢タンというか『D.C.』関連のファンディスクが出る。んで、
やり尽くした『D.C.』に代わって、
あまり遊んでいなかった『C.D.C.D.2』を再プレイしてみた。
といっても、このファンディスクでコンプしていたのは
「D.C.」(音夢)編と「D.C.II」(ななかと小恋)編のみ。
(オリジナルに至っては「D.C.」シリーズのみしか手を出していない)
相変わらず、初音島は快く、懐かしい。
……
……
で。
今回、
前には手をつけていなかった
「ホームメイド」編と「エターナルファンタジー」編にも、
初めて、駒を進めてみることにした。
いや、特殊な意味で、面白かった。
特に、「ホームメイド」編。実に、個性的(たぶん)で。
なんつーか、一言で言えば、
「NTRの劣化太宰治」もどき。
これは、エロを楽しむというよりも、
主人公のダメダメっぷりを嗤う、
やや悪趣味な楽しみ方が、ベスト。
たぶん。
「ホームメイド」編のストーリーを簡単にまとめると、
落ちぶれまくった画家ワナビーの貧乏主人公(たぶん名前なし)のもとに、
かつて使用人だったメイドさん(菖蒲ちゃん)が押しかけて居座りメイドと化し、
主人公をヒモとして支配(共依存)するという話。
とはいっても、この菖蒲ちゃん、
主人公の寝ているふすま一つ隔てて、堂々と売春婦として
エッチをしまくる。
それをふすま越しに聞き耳を立てながら、
自分のイチモツをすたこらさっさする、主人公。
「ダメダメですね」(←なぜか麻生蓮治@高城元気の声で再生される、俺)
菖蒲ちゃんはとにかく必死。
主人公を食わせるために(含む借金返済)、
昼間は昼間でHなお店で働き、
夜はフリーランスの売春婦として家へと男を引っ張りこむ。
朝はきちんと起きて、
主人公に食事を食べさせ、
メイドらしく家事一切を済ませて、
肉体労働(Hなお店)へと赴く、という生活。
そうしているにもかかわらず、
こいつら、貧乏暮らしからは脱出できず。
(主人公が抱えているという膨大な借金を返済しているためらしい)
と、その間、主人公は何をしているのかというと、
うだうだと寝ているか散歩をしているか、
貰った小遣いでコーヒー飲んでるか。
あとは、ワナビーらしく、やたらとクオリティの低い(っぽい)絵を
気が向いた時に絵筆を走らせるだけ。
と、まあ、
絵に描いたようなダメっぷり。
(主人公の立ち絵はないけど)
「ダメダメですね」(←今度は久世修一@浜田賢二の声で再生された、俺)
エロゲとしての抜きどころは、微妙。
まあとにかくNTR、全てが 寝 盗 ら れ !
あ、一個だけ主人公とのえちシーンがあるが、
これも基本、強姦。
その他のレイプらや輪姦やらSMやらも、結構テンコ盛り。
NTR属性もなく凌辱モノもダメな俺としては、
正直、まったく使えない代物。なんだが。
にもかかわらず、
このクソ主人公のダメダメさ加減が、
とにかく笑える。
つか、笑うしかない。
とにかくこの主人公、
過去の栄光を思い出しては現在に落胆し、
運が悪いと言っては嘆き
調子がのらないといっては絵を描くことも先延ばしにし、
暑いからと(舞台は夏)ぐーたらし続け、
さらには
使用人から小遣いを貰っているというのにその金額が少ないと罵り、
さらには菖蒲ちゃんが客が取れなかった晩には、
そのことを責める。
いやー、このすがすがしいほどのダメっぷりこそが、
この√の魅力だとしか。
とにかく、もう半分くらいはゲラゲラ笑いながら読んでたよ、これ。
悪趣味だよなあ、と少しの鬱をスパイスにまぎれさせながら。
それにしても菖蒲ちゃん、かわいそうに、
コイツのおかげで、散々えらい目に遭う。
タチの悪い男に惚れてしまった女の運の悪さというか、
なんというか。
自ら選んだ道とはいえ、さすがに彼女のことを笑うことは
できなかったな。。。
一つ感心したのが、
お客とやるときの菖蒲ちゃんが、
きちんと相手にゴムをつけさせていたころ。
これは、感心。
とはいっても、複数のレイプシーン(含む主人公からのもの)
(そうそう、レイプシーンが1回だけじゃねーんだよ、これ)
ではゴム無しだったが。
実はこの話、難病ものを織り込んでおり、
それが、いい塩梅に話のスパイスにはなっている。
というか、後半でのネタばれがキタときは、そこは上手い、と
やられた感に感心した。
正直、『ef』原作の、2つの音羽のギミックよりも、
感心したよ、これ。
ネタとしては、小ネタだと思うが。
あと、菖蒲ちゃんは、性格が実にいい子。
主人公に、尽くす、尽くす。
生業は娼婦なんだけれども、基本、清楚。
心は純愛を捧げている、という、エロゲ的な路線は外していない。
(ん、だけれども、
キャラデザがイマイチ好みでなかったのが、残念)
……
……とまあ、話が話だけに、
リアルでヒッキーニート進行形のエロゲオタにはすすめられない。
現在そういう境遇におられる方がここをやったら、
マジ、鬱になると思う。
そういう方は回避、回避、ただ回避を強く推奨。
もうひとつの未プレイだった√は、「エターナルファンタジー」編。
こっちも思ったよりかは楽しめた。
(これもゲームのオリジナル未プレイ)
つか、ファンタジー物は結構好きなんで、
世界観などは充分楽しめた。
魔法等も使えるという世界観なんだが、
それをご都合主義的な使い方をしていないのも、
好感。
あとたぶん、テキストの文章が、
他の3つの√(音夢編、ななか&小恋編、ホームメイド編)と比べても
一番ましだったのも褒めるべき点。
結構説明箇所が多い
(魔法やら世界観の説明やら)
にもかかわらず、
そこをストレスなくすんなり読ませたのは、
(曲芸さんにしては)良心を感じた。
ただこちら、
メインのヒロインが(ネタばれすると)いわゆるクローンで、
全てのえちシーンはクローンさんのみ。
(こっちも輪姦シーンあり、あとは基本純愛Hが複数回)
オリジナルのヒロインさんは、えちシーンなし。
元ゲームのファンなどは、そこんところどう取るんだろ?
クローンさんも、オリジナルさんも、
クーデレのヒロインとしてはとても魅力的。
あと、クローンさんのお相手キャラが(外見はともかく)
内面的にはオトコマエだったんで、
そこんところも話の展開的には、実に良心的。
読後感的にもとてもぐっど。
悪役は悪役らしく、
また人間の業というものを上手に話の展開に盛り込み、
なかなか考えさせる話として、上手にまとめていた。
背景も意外と凝ってたし、
えちシーンの絵もまあまあか。
ただ、途中、幼女との絡みがある(Hじゃないよ)にもかかわらず、
幼女の姿が影も形も絵になっていないのは、
エロゲメーカーとしてはイカがなものか、と。
つか、幼女の立ち絵を端折るなよ!
そこは力の入れどころだろ、ヲイ!!
で、元ゲームを調べてみたら、
なんだかえらく評判が……なので、
(作業ゲームとは、こりゃまたキツイ)
面白そう(特に世界観)なんだが、回避の方向で。
トータルで見ると、
半分がいちゃいちゃあまあま(D.C.とD.CII)、
残りは凌辱やNTR(ホームメイド、エターナルファンタジー)と、
作品のコンセプトが
思いっきりバラッバラなんだが、
これ、ユーザー的には使い勝手が悪いよなあ。
まあ、いわゆる抱き合わせ商法だから仕方ないとは言え、
もうちょっと同レベルのコンセプトで抱き合わせにするか、
あるいはストーリーを練り直すか、
した方が、よかったんじゃね?
てなわけで、またひとつ積みゲー(ではないか)を
減らした、という日記的なナニカということで。
(『C.D.C.D.2』サーカス/のパッケージ(通常版の方)。限定版よりもこっちの方が絵が可愛いと思うんだ、俺)
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