内海　今年は“ヘビ”ロテ

　巨人の内海哲也投手（３０）が巳（み）年の誓いとして、ヘビにちなんで“ヘビー”ローテーションを掲げた。出身地の京都府京田辺市で始動。恒例となった正月自主トレを公開した左腕は、３月のワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）から始まる長いシーズンの完走を宣言。侍ジャパンの主力として、巨人のエースとして、１年間フル回転する覚悟を示した。

　フリーエージェント（ＦＡ）権を封印し、巨人と新たに４年契約を結んで迎える２０１３年シーズン。「侍ジャパンではＷＢＣ３連覇。ジャイアンツの一員として日本一連覇。個人的には３年連続最多勝。１年間しっかりやりきって狙いたい」。フル稼働して３つの野望をかなえるべく、早速ダッシュ、ＷＢＣ公式球を使ったキャッチボールなどを精力的にこなした。今年の意気込みを示すように、いきなり約４時間の濃密なトレーニングを敢行した。

　開幕投手を務めた昨季はレギュラーシーズンで２年連続の最多勝を獲得すると、ＣＳでは中３日の強行先発もこなした。宿敵・中日撃破の原動力となった。日本シリーズでも２勝を挙げてＭＶＰに輝くなど、大車輪の活躍で史上初の５冠達成に大きく貢献した。

　ＷＢＣが加わる今季は昨シーズン以上の過酷な１年が待ち受ける。ハードな日々への不安を打ち消すのが、昨年の皆勤実績だ。「去年一番うれしかったのはケガなく１年間回れたこと。今年もケガなく、不調もなくやれるように体をつくっていきたい」。気力充実の３０歳。今季もエンジン全開で走り抜ける。　（臼杵秀之）