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『 飛行機とホットスポット 放射線量の実際 』




上杉隆

上杉隆の東京脱力メールマガジン Vol.104

最近はどこに行くにしても、線量計が手放せない。福島ではもちろんのこと、関東地方であるならば、東京にいる時でも、つい線量計のスイッチをオンにしてしまう。

私の東京での居住区域である中央区、とくに隅田川や東京湾沿いのエリアは、都内では比較的空間線量が高い。おおよその平均で毎時0・05μシーベルト前後、とくに自家用車は昨年、福島と東京との往復を繰り返したためか、車内でも毎時0.05μシーベルトを切ることがないほどだ。

とはいえ、この程度の線量ならば自然界の放射線としても存在しており、それほど神経質になる必要もないだろう。

問題は、関東地方の所々に散らばるホットスポット、あるいはその周辺で生産される野菜や果物、あるいは魚介類などの食料品を摂取した際の内部被曝の危険性の方である。

政府やマスコミはほとんど報じることはないが、まさしく私たちがもっとも知りたいのは、普段の生活空間や身近な食料品の放射能汚染の実態である。

ちなみに、私はいま北海道から羽田空港に向かう飛行機の中にいる。高度約1万2千メートル、対地速度800キロメートル、仙台市上空での空間線量は毎時0.15から0・25マイクロシーベルトである。高度7千メートルほどまで降下すると空間線量は0・05μシーベルトまで下がり、さらに下がればもちろんもっと下がる。

宇宙からの放射線と、原発からの放射性物質の飛散を単純に比較することはできないが、よく言われるように飛行中の飛行機内は確かに低い数値とはいえない。

政府の除染対象指定区域は毎時0・23μシーベルトである。とはいえ、飛行機の中のように、はっきりと認識できる放射線に脅威はないし、そもそも内部被曝の危険性もない。問題は、何も知らずに高線量地域に暮らしてしまっている人々への予期せぬ被曝の方である。

千葉県、茨城県の三郷市、流山市、柏市、野田市周辺は、場所にもよるが、おおまかな平均で毎時0・2μシーベル前後、そう、飛行機の中と同じ程度の空間線量である。

航空会社で働く人々は、そうした放射線の現実を知っており、しかも時間も限定的であるために管理された被曝とも言える。

だが一方で、千葉・茨城県民の多くは放射能がどの程度、存在しているのか、その事実さえ知らないのである。これが問題なのである。

私はゴルフを生業としている者でもある。その仕事場であるゴルフ場の空間線量も決して低くない。

たとえば、千葉県、茨城県のゴルフ場であるならば、林の中の落ち葉や窪地、あるいはクラブハウスの雨樋の下などは驚くほど高い値を示すこともある。先月(1月)も野田市にあるゴルフ場の雨樋の下を計測した所、毎時0・9から1・0μシーベルトを記録した。その地点だけでいえば、除染対象避難地区に相当する高線量地帯である。

しかし、なんといっても驚くのは福島県内の空間線量の高さである。事故から11ヶ月たったいまでも線量は下がらない…………………………

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上杉 隆 プロフィール: ジャーナリストしてます。ゴルフが本業、政治はときどき、を目指してます。 / free-lance Journalist Twitter:@uesugitakshi http://uesugitakashi.com/

投稿日: 2012年2月 15日. 投稿カテゴリー: FEATURE, 上杉隆, 原発 関連, 最新ニュース.

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