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2011年3月11日の東日本大震災で起きた福島第1原発事故の影響で、埼玉県加須市の旧県立騎西高校に避難している福島県双葉町の町民に2日、ボランティア有志たちによる雑煮などの正月料理が振る舞われた。同所には、まだ高齢者150人が生活しており、現在ただ一つ残る公設避難所だ。里帰りもできず、昨年の正月に避難所へ届いたのは弁当だけだっただけに「震災後、初めての正月を迎えられた」と喜びの声が広がった。
湯気が上がる雑煮やあんころ餅、ずんだ餅、からみ餅が次々と食卓に載せられると、笑顔が広がった。「やっと正月が迎えられた。避難先で餅さ、食えるなんて夢にも思わなかったべ」。林菊治さん(89)は、しみじみ話した。
旧騎西高校から約1キロ離れた国道沿いに設置された避難者支援サロン「ハーモニー」。避難者の中には親戚宅などで、それぞれの正月を過ごす人もいるが、残ったままの人も少なくない。この日は避難者のうち10人が集まり、細かく刻まれた餅料理に舌鼓を打った。
年末年始は、避難所に納品していた弁当業者が休業となり、避難所の“食料難”が懸念された。12月31日に年越しそば、元日にお節料理、2日に餅、3日にとろろご飯を振る舞うことを当初から決めていたハーモニーは、避難所へ弁当の夕食を作って届けることも決め、大忙しとなった。
忘れられてしまった避難所へのボランティア。人手不足という現状が報道されると、ハーモニーには問い合わせが殺到。ツイッターやフェイスブックを通じても拡散した。年末からボランティアに参加した東京都の石田郁子さん(35)は「まだ避難所があったことも知らなかった」と話した。
善意の輪は広がり、全国から餅米、野菜、煮豆、みかんなど正月用の食材を中心とした支援物資が段ボール箱で次々と届けられた。北海道からは25箱ぶんの食料も。匿名による20万円の寄付もあった。
当初1350人がいた同避難所に残る150人は、全員が65歳以上。その多くは、健康面に不安のある後期高齢者だ。ハーモニーを開設したNPO法人ヒューマンソーシャルハーモニー研究所の臼井智香子代表理事(45)は「今年は最後の避難所を解消して、快適なシェアハウス(集合住宅)に住まわせてあげたい。ばく大な費用が必要で、簡単ではありませんが、それが夢です」と話した。
(2013年1月3日06時02分 スポーツ報知)
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