相棒season7もついに最終回。そして、あのミッチーが右京さんの相棒に!?
■放送日時
2009年3月18日 テレビ朝日 20:00~21:54 第19話(最終回) 「特命」
■GUEST CAST
神戸尊 ・・・及川光博
小池源一 ・・・前田吟
法春 ・・・刈谷俊介
小池晋平 ・・・日野陽仁
小池福助 ・・・伊嵜充則
山口直弓 ・・・宮本真希
山口喜一 ・・・やべきょうすけ
ほか
【シーン1】特命を受けて特命係に『左遷』
山中で男が血相を変えて走ってくる。もう一人の男がその男を待ちうけ、軽トラックに乗せ、家まで送り届ける。
軽トラを運転していた男・晋平は、草むらの中に建つ小屋の中に入っていく。そこには2人の男とそして──首から血を流して死んでいる女。側には血のついた包丁が落ちていた。天井にはロープが垂れ下がっていた。
3人の男は、女の死を事件性のないものとして処理するよう、画策していた。
特命係室。
右京が紅茶を淹れていると、特命係宛てに郵便物が届く。差出人は、西多摩郡馬頭刈村に住む山口直弓。
警察庁。
警備局警備企画課警視・神戸尊は、上層部に特命係についての調査報告を行う。
長官官房・鈴木審議官「まずは感想を聞こうか」
神戸「率直に申し上げて驚きました。噂に聞いていた特命係とはかなり実体がかけ離れています」
長官官房・佐藤人事課長「君が警視庁にいたのは、10年前だからねぇ」
神戸「特命係は、警視庁の陸の孤島だと聞いていました。(咳払いを1つして)不必要な人材の捨て場所だと」
長官官房・横田参事官「今現在も特命係は陸の孤島呼ばわりされてはいるが、君が驚いたように、実はその活躍には目覚しいものがある」
鈴木「まあ、いずれにしても特命係はもはや無視できない存在であることは確かなんだ。そこで、君に見極めて欲しい。特命係が今後我が警察にとって有益な存在として発展できるかどうか。杉下右京にその可能性があるかどうかをね」
長官官房・田中主席監察官「だが逆に危険な存在と判断されたならば、今度こそ、杉下右京を警察から駆除する」
小野田、先程から窓際に立ってやり取りを聞いていたが、ニヤリとして「駆除・・・」とつぶやく。
神戸「それを私に判断しろと?」
鈴木「まあ、半年もあれば十分だと思うが、どうかな?」
神戸「(驚いた表情で)つまり、私に特命係に行けと?」
佐藤「君には16日付で異動してもらう。ま、場所が場所だから表向きは左遷、島流しということになるが」
神戸「ちょ、ちょっと待ってください。どうしてその役目が私なんですか?」選考理由を問い質そうとするが、官房たちはのらりくらり。そこへ──。
小野田「君が優秀だからですよ。理由がそれじゃご不満?」
引きつった笑いの神戸。かくて神戸は特命係に島流しに・・・。
翠香コメント:小野田さん、何を企んでるんですか?しかし、駆除って害虫じゃないんだから・・・ヒドイ。
【シーン2】杉下右京は行方不明
特命係配属初日、神戸がやってくると、皆が神戸に注目していた。
特命係室には、パンダのマイカップを持った角田がいた。
角田「・・・で、何しでかした?」
神戸「はい?」
角田「何かやらかさなきゃ、ここへは送られてこねぇだろう」
神戸「(少し気負った表情で)一所懸命仕事をしていただけです」
角田「自覚無しかよ。上司に楯突くタイプだろ?お前」
神戸「(軽く笑い)楯はつきませんが、しっかり意見は申し上げます」
角田「あ~そういうね、『俺は正論吐いてるぞ』っぽいのがね、組織じゃ一番嫌われるんだよな」
しかし、肝心の右京は昨日から出勤していないとのこと。
神戸、刑事部長室へ挨拶に行く。
内村「それはわざわざご苦労だな。だが、我々に挨拶は無用だ。特命なんか眼中にないし、特命に送られてくる人間にも興味がない」
中園「挨拶回りしているヒマがあれば、求職活動でもしたらどうだ?」
神戸「(軽く笑い)活動したくても、この大不況ですから」
中園「そんなことは知らん」
内村、爪を切りながら「我々は忙しいんだ。とっとと帰れ」
神戸、特命係室に戻り、マッキントッシュで業務日誌を打ち込む。
杉下右京は行方不明。大いに肩透かしを食らう。角田課長より聞いた携帯番号に電話するも留守電状態。メッセージ残すもいまだ連絡なし。
暇つぶしに関係各位に挨拶して回ったが、想像以上に皆、冷ややかな態度。何故これほど嫌われているのか。
杉下右京の優秀さに対するやっかみか?それとも杉下右京の人間性に重大な欠陥が?
いずれにしても杉下右京、今何処?
事件現場にやってきた、神戸。死体を目にすると思わず顔を背ける。
右京が事件現場にちょくちょく顔を出すという情報を聞きつけ、やってきたのだが、ここには右京は来ていなかった。
神戸は、自分の名刺に携帯番号を書き、伊丹たちに右京が来たら連絡してくれるように頼む。
神戸が出て行った後、名刺を読み上げる伊丹「警視庁特命係警部補、神戸、何て読むんだ?これ」
伊丹・芹沢「ソン」
三浦「タケルじゃねぇか?」
現場にいた米沢、神戸の後を追い、右京は西多摩郡の馬頭刈村にいるのではないかと伝える。昨日、右京に頼まれて鑑識作業をしたのだという。
神戸「何か事件ですか?」
米沢「いや、まだ事件化はされていないようですが、むしろこれから杉下警部が事件化しようとなさっている」
神戸「はい?」
翠香コメント:内村部長、爪を切るのに忙しいのですか? トリオ・ザ・捜一、おバカな会話してますね~。でもパソコンだと『尊』は、『タケル』だと変換されないので、『ソン』と打ち込んでるんですよねw
【シーン3】右京との初対面
神戸、スポーツカーで、馬頭刈村へ向かう。
神戸の心の声「自分で事件作ったりするのかよ・・・。」
すると、道路の真ん中で寝ている男がいた。どうやら酒を飲んで酔っ払っているらしい。仕方なく、その男を車に乗せ、家まで送っていく。
男は、地区長の息子だった。1週間前に母親が他界し、ショックを受けての行動だったらしい。
そこへ、神戸の携帯が鳴る。
神戸「もしもし」
電話の声「神戸くんですか?」
神戸「杉下警部ですね?」
右京の投宿する柊荘にやってきた神戸。
右京「君がこの村にいるとは思いませんでした」
神戸「今日中にお目にかかれて良かったです」
右京「何か急用でも?」
神戸「配属初日ですから。きちんとご挨拶したくて」
右京「なるほど。杉下です」
神戸「神戸です。本日付をもって、特命係に配属になりました。よろしくお願いします」
右京「どうも」そう言うと、部屋の奥へといってしまう。神戸は握手しようと手を差し出したが、無視された格好になった。
右京は、神戸が米沢から聞いてここにやってきたことをお見通しだった。
右京「そこまで聞いているのであれば、僕がここで何をしているのか、分かりそうなものですがねぇ」
神戸「あはは・・・。質問を訂正します。どんな事件を調べていらっしゃるのですか?杉下警部」
右京は、特命係に届いた封筒の中身を見せる。この村に住む、知的障害者の山口喜一が描いた絵、まさに、写真のように精巧な絵だった。
神戸は、その絵の中に、区長・小池源一の姿を見つける。そして、息子の福助を家に送り届けたいきさつを右京に話す。
絵の中央には、福助の母・貞子が横たわっていた。殺人現場のように見えるが、彼女の死因は、急性心不全ということであった。
神戸「(失笑して)あのー(絵の一部に指で円を描き)これ、血溜りですよね?いや、どうしても病死には見えないな」
右京、神戸の方へ身を乗り出し「同感です。これを見て下さい。(絵の一部を指で示し)麻縄です。何故、こんなところにぶら下がっているのでしょうねぇ。これは元からこの小屋にあったものでしょうかねぇ。それとも持ち込まれたものでしょうか?」
神戸「いや~この縄が何か?」
右京「気になるんですよ。どうしてこんなところに麻縄がぶら下がっているのか。何のためにいったい。昔から細かいことが気になってしまう、僕の悪い癖」肩を竦めて笑う。
神戸「で、この包丁を持った人物は?」
右京「この方は、小池晋平さん。源一さんの弟さんです」
神戸が、区長の家で電話に出たため、右京の素性が割れてしまった。右京は、聖書の販売という触れ込みでこの村にやってきたのだ。
区長たちは、警察に嗅ぎまわられると困ると頭を抱える。
神戸は次々に右京に質問をする。
右京「随分この件に興味があるようですねぇ」
神戸「いえ、別に。この件に興味はありませんけど」
右京「はい?」
神戸「杉下警部、あなたには興味があります。人材の墓場と噂されている伝説の刑事ですから」
右京「なるほど」
神戸「ですから、帰れと言われても帰りません」
右京「僕は特に指図したりしませんよ。好きにしてもらってかまいません。但し、くれぐれも僕の邪魔だけはしないで下さい」
神戸「承知しました。・・・でも、1人より2人。実際長らく特命係はコンビでいたんでしょう?」
右京「君は亀山くんの代わりにはなれません」
神戸「なるほど」
右京「(封筒を掲げて)差出人は、山口直弓さん。喜一くんのお姉さんです。喜一くんには郵便は出せませんから」
神戸「あー、つまりお姉さんが特命係のことを知ってたということですか」
右京「いいえ、知っていたのは、この村の駐在所にいる真鍋巡査のようですねぇ」
翠香コメント:右京さん、薫ちゃんのことを信頼していたんですね!感動~(;_;)
【シーン4】小屋の床は張り替えられていた
真鍋巡査は、直弓から喜一の絵を見せられ、調べてくれとしつこく迫られ、うんざりしていた。面倒になり、警視庁の窓際部署だと聞いている特命係を専門部署だと偽って紹介した。無能な刑事に調べられるわけがないと、高をくくっていたのだ。
しかし、右京は馬頭刈村へやってきた。身分を伏せ、村人から通報があったら、聖書の販売人だと言って欲しいと頼んでいた。
真鍋は、区長たちに右京を村から追い払うように命じられる。
再び、柊荘の右京の部屋。
喜一が描いた絵の場所は、その昔、伐採作業をするときの休憩小屋だった。前日に米沢に来てもらって小屋の中のルミノール反応を調べてもらったが、血液反応は出なかった。
右京は、小屋の壁に小さな穴が空いているのを見つける。どうやらねずみ穴らしい。
神戸「え?ねずみ穴が何なんですか?」
右京「気付きませんか?」ニッと笑う。
神戸「えっ?何がですか?」
右京「なら結構」
神戸「ま、絵の通りの血液反応が出なかったとしたら、この絵の信憑性が疑われますよね」
右京「血液反応が出なかった理由は簡単ですよ。床を張り替えたんです。張り替えなければ血液反応が出てしまいますからね」
神戸「じゃあ、張り替えた痕跡があったんですか?」
右京「ありました」
絵と見比べてみると木目模様が違っており、上がり框もなかった。しかし、この絵だけでは証拠にならない。
右京「確かに証拠にはなりません。しかし僕は、床を張り替えられていたことで、むしろ自信を持ちましたがねぇ。もしも、この絵のようなことがなかったとしたら、わざわざ床板を張り替える必要などありません。なにしろ今は使われていない小屋なのですから。つまりわざわざ床板が張りかえられていたことこそ、ここで犯行があったことを如実に物語っているではありませんか」次第に言葉に熱を帯び、うれしそうに話す右京。
神戸「負け惜しみの屁理屈に聞こえます」皮肉な目を向ける。
右京、不機嫌な顔になり「どう聞こうと君の勝手ですよ」
直弓・喜一の両親が亡くなって10年になる。直弓は就職目前で、新しいスーツまで用意していたが、喜一の面倒を見るため、就職を諦めたようだ。
一方、福助は、事業を起こしては失敗の繰り返しらしい。今度も失敗して、多額の借金があったが、母親の死によって保険金が下りるので、補填できるとのこと。
柊荘に真鍋巡査がやってきた。
右京「そうですか。素性が割れてしまいましたか」
真鍋「速やかにお引き取りください。お仲間まで呼んで。何しようというんですか」
神戸「それってさあ、区長たちから圧力がかかったってこと?俺たちを追い返せと言われてきたわけだろ?」
真鍋「圧力だなんて、人聞きの悪い。そもそもきいちゃんの絵を真に受けるなんてどうかしてますよ。きいちゃんのこと、ご存知ですか?」
右京「ええ。一度お目にかかりました。確かに彼は健常者ではありません。しかし、一種の天才です。写真的記憶とそれを再現することに突出した能力を持っている、それは被写体を一瞬にして正確に捕らえる、カメラのごとき能力。彼は一瞬見たものを見たままに脳に焼付け、それを絵として再現することができるんですからねぇ。つまり僕はこの絵を現場写真だと思っているんですよ」
真鍋「困っちゃったなぁ」
神戸「まあさ、俺たちのことは気にするなって区長たちに言えよ、なっ」
真鍋「分かりました。どうも失礼しました」そう言って帰っていく。
神戸「張り替えられた床板の一件と、合わせてますます怪しくなりましたかね、杉下警部としては。それにしても、聖書って。あのカバンの中、本当に聖書が詰められているのですか?」
右京「さっき、僕の邪魔をしないでくれとお願いしましたが、やはり遅かったようですねぇ」
神戸「は?」
右京「君のお陰で僕の素性がばれてしまいました。君はここへ来る前、区長のお宅にいたと言いましたねぇ。僕が電話をしたときもまだ区長のお宅でしたか?」
神戸「ええ」
右京「その時君は電話口で『杉下警部ですね』と言いました。それを区長が聞いていれば、他に僕の素性が割れる理由がありません」
神戸「いや、だとしても、不可抗力ですよ」
右京「ですから、お願いするのが遅かったと申し上げています。もっとも僕がここで捜査していることを君はある程度分かってらっしゃったわけですから、もう少し慎重であってほしかったですねぇ。ましてや呼ばれもしないのに押しかけてきたわけですから、細心の注意を払ってしかるべきだった思いますよ」
神戸「そりゃあ難癖でしょう。俺は区長が捜査対象だなんて知らなかった。ましてや警部がまさかこんなところで聖書の商いだなんてねぇ。全然思いもしませんでした」
右京「想像力の問題ですね。まあいいでしょう。お陰で区長たちが分かりやすい行動を起こしてくれました。僕はますます疑いを濃くしましたよ」
神戸「夜も更けてきました。部屋取ってきます」といって荷物を持ち、右京の部屋から出て行く。そして、廊下に誰もいないことを確かめると、地団駄を踏んで悔しがる。
翠香コメント:ありゃりゃ、右京さんと神戸さん相性最悪ですね。これだからみんな辞めていくんですよねぇ(^^;)
【シーン5】喜一は動物の絵しか描かない
翌朝、神戸が右京の部屋を訪ねると右京はすでに出かけた後だった。
神戸「二日目は置いてきぼりかよ。・・・上等じゃないか」
右京、病院を訪れ、貞子を診察した医師に話を聞く。
医師は、貞子が夕方頃具合が悪いからといって寝ていたのだが、夜になっても起きてこないので、様子を見に行ったらもう息がなかったと聞いていた。もともと心臓が悪かったらしい。死因は急性心不全。
そこには、区長の源一、弟の晋平、和尚の法春がいた。3人は幼馴染で昔から仲がいいらしい。
右京は、貞子の遺体の首に傷がなかったか尋ねた。しかし、終始源一が貞子の首にすがり付いて泣いていたため、首筋は見えなかったという。
直弓が墓参りをしていると、和尚が近付き、右京を呼んだことを咎める。
源一や晋平に恨みでもあるのかと詰られ、困惑する直弓。
右京が寺にやってくると、和尚と会う。
右京「貞子さんが亡くなったのは、確かにご自宅でしょうか?」
法春「いいかね、きいちゃんの絵はいたずらなんだ。想像の産物」
右京「想像で絵を描いたことはこれまで一度もないと聞いています」
和尚は、今まで想像で描かなかったからといって、絶対に描かないとはいえないと主張。「そもそもきいちゃんは動物の絵しか描かんのだよ。知ってるかな?」
右京「ええ。見せてもらいましたが、動物以外の絵はありませんでした」
和尚「だろう。それが証拠だよ。きいちゃんの今回の絵は想像だ。イマジネーションで描いた、おお、記念すべき最初の絵だよ。はははは。まあ、とんだ代物だったがね」
そこへ、右京の携帯が鳴る。神戸からだった。
【シーン6】ねずみの絵の背景
神戸に呼び出されて、小屋のあった場所に来てみると、小屋は忽然と消えていた。代わりに『私有地につき立ち入り禁止』の立て札が立っていた。
神戸「ばかばかしい真似をする連中だな」
右京「ま、証拠となる恐れのあるものを一切合財隠滅したいと思う気持ちは分からないではありませんがねぇ」
神戸「隠滅ったって山小屋一軒ですよ?たった一晩で」
右京「もともと掘っ立て小屋のようなものでしたから、解体も意外に容易だったんじゃありませんかね」
そこへ、晋平が怒鳴りながらやって来る。私有地だから出て行けという。なんでも和尚の私有地だという。
2人は仕方なく退散しようとするが、右京は立ち止まると跳ねるように晋平の側へ戻ってきた。折角だから話を聞かせて欲しいと頼む。
晋平「しつこいよ、あんた」
右京「よく言われます」
右京は、貞子が亡くなった夜、森で喜一に出会ったときの様子を尋ねた。
右京「お姉さんの話によると、喜一くんは森で怖い目にあったのではないかと」
晋平「さあ~、その辺はわかんねぇ」
神戸、手を上げて会話に割り込む「怖い目に遭ったんじゃなくて、怖いものを見たんじゃないですか?」
右京、ムッとして「黙っててもらえますか?僕には僕の段取りがありますから」
右京は晋平に喜一の描いた細密画のコピーを見せた。
晋平「こんな場面を見たもんだから、きいちゃんパニクったとでも言いたいわけだ、ね?」
右京「いいえ、僕の見解は違います。喜一くんはお姉さんの仰るとおり、森で怖い目にあったんですよ。あの夜、喜一くんは山小屋を覗きました。偶々ではなく、おそらく毎晩森の神様にお供えをした後、覗いたいたのだと思います。ねずみを見るために」
晋平「ねずみ?」
右京「ええ、あの小屋に出入りしていたねずみがいたんですよ。そのねずみを見るためにあの夜も小屋を覗いたんです。そして、いつもの通り帰路についた。ところが、あの夜は違った。何者かがつけて来る気配がした」
晋平「いのししかね?気をつけな、野生は怖えから」
右京「僕の想像ではいのししなどではなく、人間です。喜一くんが小屋を覗いたとき、中にいた人物。おそらく何か物音に気付いて確かめたのでしょう。その人物が喜一くんを追いかけたんですよ」
晋平「俺だって言いたいわけね。きいちゃん追いかけたのが」
右京「ええ。そして、あなたは先回りをして森の入り口で喜一くんを待っていたんです。そう考えないとつじつまが合わないんですよ。この絵の通り、喜一くんが小屋を覗いたとき、あなたは中にいらっしゃったはずなのに、喜一くんが森を出たとき、すでに森の入り口にいらっしゃってあなたは喜一くんを捕まえたわけですから。つまり、喜一くんがパニックを起こしていたのは、あなたのせいですよ。怖いものをみてパニックになっていたわけではありません」
神戸、手を上げて「発言しても?」
右京「どうぞ」
神戸「どうしてそんな風に断言できるんですか?この絵に描かれている場面、これかなり怖いですよ。女が血を流して倒れてて、傍らには包丁を持った男が(晋平を指し)あなたね。うーん、それがパニックの原因になったと考えるのが自然でしょ」
右京「ですから言ったじゃありませんか。喜一くんはねずみを見るために小屋を覗いたんです。そして、見たままそのままを記憶して、(細密画を指し)ねずみの絵を描いたんです」
神戸「ねずみの絵?」
右京「よく見てください」そういって、ルーペを取り出し、絵に当てる。するとねずみの絵のアップが浮かび上がった。
右京「そもそもこの絵はねずみの絵なんですよ」
神戸「えっ?」
右京「ねずみ以外は背景に過ぎないんです。喜一くんにとっては」
神戸「背景って、これ全部背景ですか?」
右京「喜一くんの関心は専らねずみにしかありませんでした。背景についてはその状況すら認識していなかったと思います。機械的に記憶した背景をただ忠実に絵に再現しただけのこと。もっとも偉そうに言ってますがね、僕も最初はねずみを見落としてまして、いささか困惑しました。もしもあの絵が唯一の例外であるとなると、あるいは想像の産物だという考え方が出来なくもありませんからねぇ。ですから休憩小屋の中でねずみ穴を発見して、ひょっとしてと確かめて、絵の中にねずみを見つけたときにはホッとしました。これまでの絵と何ら変わりのない絵だという事がわかりましたからねぇ。つまり、想像の産物などではない。ああ、言うまでもありませんが、喜一くんにとってはねずみの絵でも、僕が問題にしているのは、背景の方ですよ。(晋平の方に向き直り)さて、あの夜、休憩小屋の中がどんな状況だったのか、お話願えませんかね?」
晋平は、それには答えず「冗談じゃないよ、そんなくっだらない話に付き合ってられるかよ!」と吐き捨てて行ってしまう。
【シーン7】殺人か?自殺か?
右京は、神戸のスポーツカーに乗り込む。しかし、神戸の荒っぽい運転に驚く。
区長の自宅へ行き、源一に喜一の描いた細密画を見せる。しかし、源一は見に覚えがないという。
神戸「これを見ると弟さんが奥さんを殺したようにも見えるよね。だってほら、包丁握ってるもん」
源一「ふざけたこと言わないでもらいたい!」激怒する。
右京、それを手で制し「ええ、殺人とは限りませんからねぇ。確かにこの絵は殺人の絵に見えます。実際彼もそういう印象を持ったようです。かくいう僕も。しかし、見方によっては自殺の場面に見えなくもない。奥様が自殺を図り、そこにあなたと弟さんの2人が駆けつけた。そんな場面です」
神戸「弟さんが握っている包丁は、奥さんが自殺するために使った凶器ということですか?」
右京「現場に入って咄嗟に凶器を拾い上げるということはよくあることですよ。それにこの区長さんの様子は変わり果てた奥様を前にして唖然としているように見えませんか?(源一の方に絵を向け)いかかでしょう?」
源一「妻は病死です」
右京「残念ながら、病死だけは納得できませんね」
源一「病死なんです」
右京「そうですか」
源一「お引き取りください。これ以上何も話すことはありませんよ」そういって行ってしまう。
宿への帰り道の車内。
神戸「仮に自殺だとすると、どうして病死に偽装するんですかね?殺人なら事実を隠蔽するために偽装するのも分かります。でも自殺をわざわざ・・・あ、そうか世間体か。ねぇ。自殺ともなると色々喧しいから・・・・」
一人でしゃべり続ける神戸。
右京「質問ですか?それとも独り言ですか?」
神戸「両方です」
右京「いずれにしても黙っててください。僕は考え事をしています」
神戸、横目で右京の方をちら見する。
【シーン8】予期せぬ来客
右京と神戸が柊荘に戻ると、トリオ・ザ・捜一が部屋で待っていた。
伊丹「お帰りなさいませ。特命係のご両人」
三浦「どうも勝手にお邪魔して」
右京「予期せぬお客様ですねぇ」
神戸「その節はどうも」トリオ・ザ・捜一と挨拶を交わす。
右京「どういうご用件かお伺いした方がいいですかね」
芹沢「苦情が来てますよ。西多摩署の方から。特命係の刑事が二名、捜査と偽って遊び呆けているって」
右京「なるほど。真鍋巡査が言いつけたようですね」
神戸「で、連れ戻しに来たんですか?」
伊丹「連れ戻そうったって、警部殿は戻りませんよ」
神戸「はぁ~じゃあ何しに?」
伊丹「どういう捜査をなさっているのか、探りに」
三浦「間違っても警部殿が遊び呆けているはずはありませんものね」
芹沢「どんなヤマっすか?」
そこへ右京の携帯が鳴る。角田からだった。右京から頼まれて貞子の生命保険について調べてきた。受取人は息子の福助。保険金は3億円。一昨年の6月5日に加入している。免責期間は3年。
右京「詳細は神戸くんから聞いてください。僕はちょっと出かけます」そういって、部屋を出て行ってしまう。
神戸、トリオ・ザ・捜一の前に喜一の細密画を見せる。
芹沢「はぁ~写真ですか?」
神戸「絵です」
芹沢「えっ?」
伊丹、顔をしかめて「何スか、これ?」
神戸「何だと思いますか?殺人の場面でしょうか、それとも自殺の場面でしょうか?」
翠香コメント:芹沢くん、それシャレですか?
【シーン9】俺が母ちゃんを殺した
右京、展望台で福助と会う。
右京「福助さんは実業家だそうですねぇ」
福助「あ、はい、そうです」
右京「しかし、事業の方はあまり順調ではない?」
福助「あ~(照れ笑いをしながら)、実は、失敗したばっかりです。もう5つ目です。商才ないんですかね?俺」
右京「さあ?あなたの商才について僕は判断できませんが、直弓さんは運がないんだとおっしゃってました」
福助「そう!俺も思ってたんですよ。運がないだけだって。けど立て続けに5つも失敗するとなると、もう運だけの問題でないような気もするし」
右京「同感です」
福助が事業で失敗するたびに、両親が借金の肩代わりをしてきたらしい。
右京「では、今回また失敗なさったと聞いたときには、ご両親はさぞかし気をもまれたでしょうねぇ」
福助「俺が母ちゃんを殺したんです」
右京「はい?」
福助の両親はもう借金の肩代わりをする余裕がなかった。「死ぬしかない」とつぶやく福助を叱り付ける貞子。
福助「多分、心労でポックリ・・・。だから俺が母ちゃんを殺したも同然なんです」
右京「あるいは、そうかもしれませんね。非常に残酷なことを申し上げるようですが、確かに、お母様を殺したのは、あなたかもしれません」
右京たちのいる部屋に福助を連れて行く。
右京は、一人窓際のテーブルで紅茶を飲んでいた。
福助はかつて自殺を図ったことがあるという。それを聞きつけ、右京は福助に近付いていく。
右京「自殺を企てたのは、いつ頃ですか?」
福助「一昨年の5月です。忘れもしない端午の節句」
右京「なるほど。それでお母様は先々のことが不安になり、翌月、あなたを受取人にした保険に加入なさったのですね。おそらく」
福助は、喜一の絵を指してこれは間違いなく自殺だと主張する。父親たちは保険金がおりるよう、病死に偽装したのだと。
右京「いや、単なる自殺であれば、まだましかもしれません」
三浦「えっ?どういうことですか」
右京「事態はもっと深刻かもしれないということです。殺人かもしれません」
一同「え~!」
伊丹「自殺だとおっしゃったのは、警部殿でしょ?」
右京「ですから、自殺でもあり、殺人でもあるということですよ」
【シーン10】息子のため
法春の寺に集まる区長たち。
晋平「弱気になるな、兄貴。大丈夫だ。福助のことを考えろ。全てはヤツのため。今兄貴が崩れちまったらおじゃんだぞ。それこそ姉さんだって浮かばれねえよ!」
源一の携帯電話が鳴る。福助からだった。
福助「父ちゃんが母ちゃん殺したってホントか?どうなんだ?父ちゃん」
源一「誰がそんなことを」
福助「杉下さんだよ。刑事さんだ」
源一「そんなのデタラメだ!そんなヤツのいうことなんか信用するな」 法春も慌てて源一の側にやってくる。
福助「けど筋が通ってるよ。父ちゃんたちの言ってることの百万倍」
源一は右京と電話を代わるように言う。
源一「福助につまらんことを吹き込むな!」
右京「あなたは奥様を殺害しました」
源一「デタラメだ!」
右京「そしてあなたも死のうとなさった。つまり無理心中ですよ。違いますか?もちろん負債を抱えて二進も三進もいかなくなっている福助さんのために。これまでも度々福助さんを救ってらっしゃったあなた方でしたが、すでに財産は底をつき、今回ばかりは助けようにも助ける手立てがなかった。それでもなお助けようとするならば、文字通り命と引き換えにお金を作る以外手立てがなかったんです。当然のごとく、生命保険によってお金をこしらえるためには死ななければなりませんが、人間そう都合よく死ねるものではありませんからねぇ。その上、まだ免責期間中。つまり自殺はご法度です。そこでやむなくお2人は決意なさったんです。ある方法によって、保険金を手に入れようと。その方法が無理心中です。最初は僕も奥様の自殺を単なる病死と偽っただけかと思いましたが、果たして息子のためとはいえ、こんな残酷な真似が夫のあなたに出来るだろうかと、考えを改めました。そこでふと、ずっと引っ掛かっていた、麻縄の意味に気がついたんですよ。なるほど、これも一種の凶器だ。人の命を奪う道具になると。やはりこれは元からここにあったものではない、持ち込まれたものだと。あなたが首を吊るために。そもそもこの計画は、無理心中だということが分からなければ失敗です。万が一にも単なる心中だと思われたらアウト。一銭にもなりません。あきらかに奥様が殺されたということを分からせないといけない。そこで、あえて凶器を二つ用意しました。奥様の方は包丁で首を切られ、その包丁にあなたの指紋がついている。そのあなたは、梁に引っ掛けた麻縄に首を吊っていれば、もうこれは誰も無理心中だということを疑いませんからねぇ。そしてあの夜、あなた方は計画を実行に移した。おそらく奥様には苦痛を与えないよう、何かで眠らせていたのではありませんかねぇ。そして順調に運んでいた計画でしたが、途中で予期せぬ邪魔が入った。晋平さんです。事情を知った晋平さんは、とにかくあなたに死ぬことを思いとどまらせ、計画が破綻しないように画策するため、法春さんを呼んだ。おそらくちょうどその頃でしょうねぇ。喜一くんが小屋を覗いたのは。やがて法春さんがやってきて、奥様の遺体はご自宅に運ばれ、船木さんと真鍋巡査が呼ばれ、無事病死として弔うことに成功した。僕が喜一くんの絵から読み取った結論は以上ですが、いかがでしょうねぇ」
源一「あんたの想像だ!」なおも妻は病死だと言い張る源一。
右京「そうですか。しかし福助くんはそれを信じてはいませんよ。彼は我々の方が筋が通ってるとおっしゃっています」
源一「福助を返せ!」
右京「返すも何も、この電話が終わればお帰りになりますよ。但し、最愛の息子さんはあなたを疑いのまなざしで見つめるでしょうが、それは覚悟なさってくださいね。いいですか、お父さん。もはや進むも地獄、戻るも地獄。ですが、唯一彼の心を救えるのは、真実しかないんですよ。たとえそれがどんなに残酷なものであろうと。真実なら人はそれを受け入れ、そこから先に進むことが出来るんです。しかし、偽りは人の心を硬直させ、やがて殺すだけですよ」
源一「汚いぞ、杉下!あんたは息子の心を人質に・・・」
右京「あなたは、息子さんの心まで殺す気ですか!」
源一、泣き崩れる。
翠香コメント:わわわ~右京さんの超長台詞~。まいった。もうこうなったら再現しますよ、はい(^^;)
【シーン11】喜一が行方不明に・・・!
神戸は、右京のやり方に不満げだ。
神戸「しかし、これでよかったんですかね?保険金は下りない。福助くんは借金苦のまま。おまけに父親は殺人犯」
右京「犯罪を見過ごせと仰るのですか?」
神戸「もともと見過ごされているはずの犯罪ですよ。たまたま杉下警部の目に留まってしまっただけで。見過ごされている犯罪なんて、この世にごまんとあります。そのうちのたった一つ。たまたま警部の目に留まってしまっただけのこと」
右京「それが何ですか?」
神戸「いえ、別に。ただなんとなく不公平かなって。運が悪かったのかな、と。おやすみなさい」お辞儀をして部屋を出て行く。
神戸、自室でマッキントッシュに業務日誌を打ち込む。
杉下右京、じつに愉快な人物だ。が、付き合うのは相当骨が折れるだろう。
それにしても杉下右京と長年コンビを組んでいたという、亀山薫巡査部長はどういう神経をしているのだろうか。
一度、亀山巡査部長にも会ってみたい気がする。
喜一が行方不明になった。村人総出で捜索する。夜半になり、雨足が強くなってきた。
直弓は、喜一の奇行に疲れ果てたのか、苛立ちの声を上げる。
翠香コメント:神戸さん、右京さんだって辛いのですよ。でも警察人として、犯罪を見過ごすことは出来ないんです。
薫ちゃんは、強靭な精神力があると言って。まあ、結構影でぶつくさ言ってましたけどね(笑)
【シーン12】最初で最後の動物以外の絵
喜一の遺体が発見されたという知らせを受け、現場にやってきた右京と神戸。
神戸は、遺体を一目見ると顔を背け「あ~」
右京「どうしました?」
神戸「ゴホン、いえ、死体は苦手で・・・」
右京「そうでしたねぇ。君は警備畑出身ですからねぇ」
神戸「大丈夫です」
喜一は、山道から滑り落ちて足を骨折して動けなくなっていたらしい。区長たちが山小屋を壊したり、立て札を立てたりしたために、パニックを起こして道に迷ってしまったのだ。
神戸「夕べ発見できたら、助かってたね、きっとね」
真鍋「はい・・・」
右京「何故、発見できなかったのでしょう?」
真鍋「急に雨が降りましたでしょう。土砂降り。きいちゃん、雨をしのぐためにその岩穴に必死に入っちゃったんだと思います。それで体が隠れちゃって。ここらあたりもちゃんと捜索してたんですけどね」
右京は、少し離れたところで肩を落として座り込んでいる直弓に気付き、近付いていく。傍らには喜一のスケッチブックが置いてあった。喜一はこれを胸に死んでいたらしい。
右京たちは、喜一のスケッチブックを拝見する。
神戸「雨の中、薄れゆく意識の中で描いた最後の絵ですか。・・・喜一くんは想像で絵を描かない。つまりこれこそ初めての想像の産物ってことでしょ?・・・最初で最後の」
右京、小さく首を振り、「神戸くん、君がどう言おうと僕は見過ごせないんですよ。(直弓に絵を見せ)この絵をご覧になってどう思われました?4枚全てあなたの顔です。構図も一緒。しかし、それぞれ異なります。多分これは、こういう順番になると思いますよ。(4枚の絵の順番を並び替え、一枚ずつめくりながら)ご・め・ん・ね──これは想像の絵ではない。見たものを記憶し、描いたんです。あなたの最後の言葉を絵にしたものではありませんかねぇ。だから同じ構図が4枚必要だったんです。ご・め・ん・ね」
直弓は、雨の中、喜一が倒れているのを見つけた。「動きません」と繰り返す喜一を見て、魔が差したのであろう、「ごめんね」と言い置いて、立ち去ってしまったのだ。
右京「たとえあなたが放置したとしても、他の人に発見される可能性はありました。ですから、あなたに明確な殺意があったとは申しません。しかし、それに準じるお気持ちであったことはおそらく間違いないでしょう。あなたの行為は保護責任者遺棄罪。立派な犯罪です」
喜一の亡骸にすがりつき、泣き崩れる直弓。
右京、喜一の絵を見つめながら「これは、想像の産物ではありませんが、喜一くんが初めて描いた動物以外の絵ですよ。最初で最後の」
神戸「この4枚の絵だけで、彼女の犯罪を立証できますか?」
右京「たとえ立証できなくとも、彼女には、後悔というつらい罰が与えられます」
右京と神戸、山道を戻りながら。
右京「善人なればこそ、鬼の餌食になりやすい」
神戸「はい?」
右京「善き人の心にふとした瞬間、ほんの些細なきっかけで鬼が忍び込むんです」
神戸「今回のこの村で起きた一連の出来事、その鬼のなせる業ですか?」
右京「せめてそう思いたいですねぇ」
神戸が車で送ると言う申し出を断って、右京は一人、祠の側まで歩いていく。そこは喜一が山の神様にお供えをしていた場所だった──。
【シーン13】新相棒の相性はいかに?
花の里にて、一人で酒を飲む右京。
そこへ、小野田が入ってくる。
たまき「いらっしゃい。お珍しい」
小野田「ちょっと近くまで来たもんだから。(右京の方を向き)こんばんは」
右京「こんばんは」
小野田は右京と同じものを注文する。
右京「何か御用ですか?」
小野田「言ったでしょ。近くに来たから顔出しただけ」
右京「そうですか」
小野田「みんなお前に興味を持っていると思ったら大間違いですよ。あ、思い出した。そういえば、特命係に新しい人、入ったんだよね?」
右京「ええ」
小野田「どんな感じ?」
右京「頭は良さそうですが、端々に官僚臭さが漂いますねぇ。警察庁にいたからか、それとももって生まれた性質か分かりませんが、亀山くんとは違って腹の内は読みづらいタイプです。自信過剰のきらいもありますねぇ。ああ、それから、運転が乱暴です」
たまき「そうやって、来る人来る人分析して」
右京「聞かれたから答えただけですよ」
小野田「仲良くなれそう?」
右京「僕はいさかいを好みません」
小野田「お前は常にそういう心構えでいるつもりなんだろうけどね。ま、困ったことがあったら言ってよ。相談に乗るし」
翌朝、右京が出勤すると、神戸はすでに来ていて、自席に足を組んで座り、パソコンをいじっていた。
お互い挨拶を交わした後、チラチラと視線を送る。
右京は、いつものように紅茶を淹れたところで、神戸に視線を送ると目が合った。黙って顔を背ける二人。
相棒season7 完
翠香コメント:小野田さん、とぼけてますね~。はは、薫ちゃんは非常に分かりやすいタイプでしたものね(笑) たまきさんに突っ込まれるとムキになる右京さんが可愛い(≧▽≦)
■総評
右京さんと神戸さん、思ったとおり、相性最悪ですね(笑)っていうか、右京さんと相性がいい人っているのかな??
でも、右京さんの言葉の端々に薫ちゃんを信頼している気持ちが現れていて、ちょっと感動してしまいました。
やっぱり右京さんの相棒は薫ちゃんですよね!
しかし、小野田さんが何を企んでいるのかが気になるところです。特命係の運命やいかに!?といったところで、season8までおあずけですか~。
season8が待ち遠しいですが、それまで今までのseasonをほとんど知らないので、復習しておきたいと思います。
とりあえず、明日は劇場版相棒のTV放送があるので、楽しみですね~。
■参考
テレビ朝日|相棒7
相棒season7公式ホームページです。
※只今、裏相棒配信中!さしずめスピンオフ(ギャグ)ショートムービーといったところですなぁ(←米沢さん風w)
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