南極の正月は１日限り　除夜の鐘、年越しそばも

　【昭和基地＝南極観測隊同行記者】南極・昭和基地で新年を迎えた観測隊員は、即席の除夜の鐘を鳴らし、つかの間の正月気分を味わった。観測の準備や土木・建築作業を集中的に実施する期間のため休みは元日だけ。２日からは過酷な作業が再開された。

　大みそかにはもちつきが催され、隊員らが順番にきねを手にして臼４台分のもちを作り、あんこなどで味わった。慣れない手つきで臼の縁をたたく隊員もおり、基地内に笑い声が起こった。夕食では刺し身と鍋料理、年越しそばを食べて労をねぎらい合った。

　年明け間際には、切断したガスボンベをクレーンにつるした「鐘」が登場。