グローバル・ダンプ・ソフトドリンクキャンペーン
日本・東アジア地域コーディネーター 熊澤 夏子
http://cspi.hpnew.com/
世界の消費者団体がソフトドリンクの販売に関し、各国政府へ申し入れ
「グローバル・ダンプ・ソフトドリンクキャンペーン」は、公益科学センター(CSPI)*と食品国際消費者機構(IACFO)**が中心となり、食生活と健康の改善のため、炭酸飲料などの高カロリーの飲料の消費を減らすことを目的とし、展開しているキャンペーンです。
このキャンペーンでは、平成19年12月10日に、世界の消費者団体が同時に、肥満を引き起こすソフトドリンクの販売に関し、各国政府に申し入れを行いました。
日本でも、食品と暮らしの安全の事務局長・小若順一、キャンペーンの日本・東アジア地域コーディネーター・熊澤夏子が、共同名で、厚生労働省および、文部科学省に申し入れを行いました。
肥満は世界中で急激に増加しています。肥満により、心臓病、糖尿病、その他、食生活の関連する病気のリスクが高まっています。子どもの肥満も増加しています。糖分を含む飲料の消費は、肥満の増加傾向と関連していますが、コカコーラ、ペプシなどの企業は、「液体キャンディー」としか言いようのない製品を、子どもたちにアピールする広告宣伝手法で販売しています。
我が国においても、メタボリック症候群など食生活が大きく関連する健康上の問題が、次第に広がってきています。肥満は、子どもの頃からの食生活が深く関連しています。文部科学省の「学校保健統計調査」によると、12歳の子どもの肥満傾向児の出現は、約30年前と比較すると、約1.5倍に増加しています。
炭酸飲料の消費は米国と比較すると少ないとはいえ、肥満傾向にある子ども・成人においては、炭酸飲料だけでなく、果汁飲料、乳酸飲料、スポーツドリンクなどの糖分を含む飲料を大量に摂取している可能性があります。缶やペットボトルのコーヒー、紅茶、ココアを、糖分が多いことを知らないまま常飲しているケースも多くあります。また、近年、流行のコーヒーショップでは、糖分だけでなく、生クリームなどを多く使ったカロリーの高い製品も多く売られており、カロリーが高いことを意識しないで飲んでいる人も多くいます。
この問題に立ち向かうために、政府に次のような行動をとってもらうことを、申し入れました。
このようなステップは、世界保健機構の「食と運動と健康に関するWHO世界戦略」とも整合性があり、消費者、特に子どもの健康的な食生活に役立ちます。
このキャンペーンの詳細は、
ホームページ 本サイトhttp://www.dumpsoda.org
日本語サイトhttp://cspi.hpnew.com/
でご覧になれます。
また、このキャンペーンに関するお問い合わせは
キャンペーンの日本・東アジア地域コーディネーター熊澤 夏子(
)までお願いいたします。
電話での取材等をご希望の場合も、メールにご連絡先を明記していただければ、こちらから早急にご連絡いたします。
*CSPIは、食品と健康の改善のために活動している北アメリカの非政府消費者団体です。CSPIは1971年に設立され、ワシントンDCに本部、ダラス、テキサス、オタワ(カナダ)に支部があります。
**IACFOは、食品、健康、食品の安全性、これに関連する政策問題などにかかわる消費者団体の連盟として、公益科学センター(アメリカ・カナダ)、食品委員会(イギリス)、食品と暮らしの安全(日本)により、1997年に設立されました。IACFOは、現在、世界12カ国12団体 がメンバーとなっています。.
IACFOは、2004年に世界保健機関(WHO)が、「「食と運動と健康に関するWHO世界戦略」を作成する際に、協力しました。この世界戦略には、「消費者は、糖分を多く含む食品の摂取を控えなければならない。企業は、食品や飲料に加える糖分を減らす努力をしなければならない。」と書かれています。
IACFOは、世界保健機関と、国連食糧農業機関のプログラムであり、国際的な食品の企画を作成するコーデックス委員会にも関わってきました。IACFOは、食品に糖分の表示をするようにする規格、食品から糖分を減らすようにする規格、子どもを対象とした砂糖を多く含む食品の広告を規制する規格などについて、活動してきました。
Post Date:2007年12月04日