安倍新内閣:内閣官房参与に飯島勲氏ら4人を起用
毎日新聞 2012年12月26日 19時52分(最終更新 12月26日 19時58分)
安倍晋三首相は内閣官房参与に、小泉純一郎元首相の秘書官を務めた飯島勲氏(67)▽丹呉泰健(やすたけ)元財務事務次官(61)▽谷内正太郎元外務事務次官(68)▽米エール大の浜田宏一名誉教授(76)−−の4人を起用する。実績豊富な大物を知恵袋として登用し、外交や経済政策を強化する狙いがあるようだ。
飯島氏は政界やメディアへの幅広い人脈を武器に、小泉元首相を支えた。02年の田中真紀子外相(当時)の更迭劇では、元首相の名代として田中氏の説得に当たるなど、特異な存在感を示した。第1次安倍内閣は党内外からの「お友だち」批判で失速したことから、飯島氏を官邸の重しとして「安定感のある政権運営」(首相)につなげる狙いがある。
丹呉氏も小泉人脈につながる。約5年半にわたり首相秘書官を務め、公共事業費のカットや郵政民営化など、小泉政権の構造改革路線を支えた。
谷内氏は第1次安倍政権の麻生太郎外相(当時)が唱えたインドなど民主主義国との連携を深める「自由と繁栄の弧」構想を中心となって策定。浜田氏は首相が掲げる金融緩和政策の賛同者で、積極的な緩和を探る首相のアドバイザー役となるとみられる。【竹島一登】