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嬉野市議会、改革度全国3位 市民との対話集会が評価 | ||
地域研究専門誌「日経グローカル」が全国810市・特別区で行った地方議会改革度調査で、嬉野市議会が全国3位にランクインした。議員同士の自由討論や市民との対話集会などの取り組みが評価され、前回調査(2010年)の9位から順位を上げた。1位は千葉県流山市、2位は三重県鳥羽市。県内上位は鹿島市が20位、佐賀市が51位で、県内最下位は武雄市の729位だった。 同誌は3月、全国810市・特別区にアンケートを送付、804市・区が回答した。市民参加の仕掛け、議会運営改善、情報公開制度の3分野で81項目を調査。一般質問や議案質疑での一問一答方式の採用、議員同士の自由討論、議会のネット配信などが含まれる。 嬉野市議会は、09年に「議会基本条例」を制定。年2回、市政全般について意見や要望を聞く「議員と語ろう会」を開いている。全ての意見について執行部に回答を求め、議会広報紙で一部を紹介。議員が納得いかない場合は一般質問でただすことになっている。 同市を取材した井上明彦主任研究員は「三つの指標でバランス良く頑張っている。議会広報紙も読みやすく工夫されていて、努力の跡がうかがえる」と評価。議会活性化特別委員会の神近勝彦委員長は「議会改革に取り組むこと自体が、議員の資質向上につながっている。この結果を市民に実感してもらうためにも公開討論会の開催まで持っていきたい」と話す。 嬉野市と鹿島市は、全議案について議員個人の賛否を議会広報紙とネットで公表。全国的にも全議案で公開しているのは15%程度にとどまるため、大きく順位を上げる要因の一つとなった。一方、武雄市は県内10市で唯一、議会広報紙を発行していないなど、取り組みの遅れで下位の評価となった。 議会基本条例の制定は前回調査と比べ、49自治体から175自治体と3倍以上に増加。上位の市区には“標準装備”となった。井上主任研究員は「議会がしっかりすれば、民主主義が進むと思って競い合ってほしい」と話す。 |
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2012年05月26日更新 |