マンガ 経済ニュースの裏を読め!
テーマ:中国経済関連
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三橋の新刊、続々登場!
◆◆◆講演会のお知らせ◆◆◆
チャンネル桜支援講演会 桜ゼミナール1月「マスコミに騙されない、経済の読み方」
講師:三橋貴明
日時:平成23年1月23日(日) 開演14時~
会場:栃木県護国神社内 護国会館
参加費:1000円
詳細は以下のURLをご覧下さい。
http://www.chsakura.com/event/sakura_seminar.html#jan
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◇◇◇石平氏とのトークセッション開催決定!◇◇◇
ワック社から「中国経済、本当はどうなるのか?」(12月中旬発売開始)が出版されるのを記念し、石平氏とトークセッションを開催いたします。
日時:平成23年1月15日(土) 開演15時予定
場所:未定(東京のどこか)
※詳細は決定次第お知らせ致します。
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上記の石平氏とのトークセッションに絡みそうな話題が次々に出てきています。
『中国11月CPI、前年比5.1%上昇に加速-利上げ圧力増す
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aA689K78a9cw
中国の11月のインフレ率は2年4カ月ぶりの高い伸びに加速した。中国当局が追加利上げに動く新たな理由となるものだ。
中国国家統計局が11日発表した11月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.1%上昇した。10月の4.4%上昇から加速し、ブルームバーグ・ニュースが29人のエコノミストを対象にまとめた予想中央値の4.7%上昇も上回った。
11月の生産者物価指数(PPI)は同6.1%上昇し、エコノミスト28人のどの予想をも上回った。予想中央値は5.1%上昇だった。
中国は10月に2007年以来となる利上げに踏み切ったが、CPIの力強い伸びや資本流入を受けて新たな措置を迫られる可能性がある。中国人民銀行(中央銀行)は10日、市中銀行の預金準備率を引き上げると発表した。金融システムから資金を吸収するのが狙いで、この5週間で3回目。 』
『中国人民銀行:預金準備率を引き上げ-インフレ対策を強化
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=anLvvL1Aw4mI
中国人民銀行(中央銀行)は10日、市中銀行の預金準備率を引き上げると発表した。引き上げは5週間で3回目となる。この日発表の11月の新規融資と貿易黒字が市場予想を上回ったことを受け、インフレ対策を強化する。 (後略)』
ワック社から間もなく発売になる「中国経済、本当はどうなるのか?」にご登場されるH氏は、実際に07年から翌年にかけた中国経済の危機を渦中でご覧になられていました。
実際に、青島や広東で、本当に工場が次々に潰れていく有様だったそうです。
結果、広東からは香港系や台湾系が、青島からは韓国企業が一斉に「夜逃げ」し、腹を立てた中国政府が作り上げた法律が、人権無視(というか国際法無視)の「中国民事訴訟法231条」というわけです(参考「最悪のチャイナリスク」http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-10680363035.html )。
07年から08年にかけた危機を受け、中国政府はいくつかの対策を実施しました。たとえば、人民元を対ドル6.8x人民元に固定する。あるいは、民間銀行(とはいっても事実上は国営)に新規融資拡大を指示する。さらに、政府自体も大規模政府支出を行う(とはいっても、実際に支出させられたのは中国地方政府ですが)などになります。
いずれの政策にしても、マネーストック(マネーサプライ)を刺激する政策になります。
例えば、中国が人民元固定相場制のために為替介入すると、その分だけ人民元が発行され(紙幣を刷っているわけではなく、単なるデジタルデータ)、ドルが購入されます(これが外貨準備に積み上がる)。日本の為替介入は、政府が短期証券で銀行から日本円を「借り」、ドルを買うというものですが、中国の場合はマネタリーベースを直接増やしちゃっているわけです。マネタリーベースを増やすと、物価は上昇に向かう「はず」です。
さらに、09年に中国の銀行から貸し出された新規融資は、総計で130兆円にも達しました。これだけのお金が貸し出されたわけですから、物価は上昇に向かう「はず」です。
ところが・・・・。
【主要国のCPI上昇率の推移(単位:%)】
http://members3.jcom.home.ne.jp/takaaki.mitsuhashi/data_31.html#CPI2
実際には09年前半の中国は、日本をも上回るようなデフレ状態(CPI上昇率がマイナス)だったわけです。この時期の中国が「いかに深刻な危機だったか」が、改めて理解できます。
結局、中国経済を下支えしたのは、銀行から雪崩のように貸し出された新規融資による、フロー(GDP)上の民間住宅、すなわち不動産バブルでした。現在の中国は、完璧に、
「不動産こそ我らが命」
状態に陥ってしまっているのです。
とはいえ、↑あれだけ「ジャブジャブにマネーを流通させる」政策を取ってしまえば、資産インフレだけで済むはずがありません。当然ながらCPI上昇率も一気に反転し、今度はインフレーションの恐怖に怯える羽目に陥りました。
中国共産党にとって、最も怖いのは実は景気低迷ではありません。無論、景気低迷による失業者増も恐ろしいでしょうが、それ以上に怖いのがインフレーションです。1989年の天安門事件は、長引くインフレに怒り心頭に発した市民が、民主化を求める学生に合流したことで、一気に反共産党色が強まってしまいました。
とはいえ、インフレを抑制するべく不動産売買を規制したり、あるいは金融引き締めをすると、バブル崩壊は免れません。中国にとっては、バブルが崩壊するどころか、民間住宅投資が低迷してしまうことすら受け入れられないのです。なぜならば、現在の成長率であっても失業者を吸収することが全く不可能で、民間住宅投資の低迷はGDP成長の頭を押さえつけるようなものだからです。
すなわち、現在の中国は「前門のインフレ、後門のバブル崩壊」という難問に直面していることになります。
この辺りの話を、具体的な数字を交えて1月15日には石平氏とお話したいなあ、と思っています。
【マンガ経済ニュースの裏を読め!】
http://www.amazon.co.jp/dp/4813241190/
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ストーリーマンガなので、最新のリアルな経済のことがぐんぐんアタマに入ってきます!
主人公のミユキは、面接でGDPについてまともに答えられなかった女子アナ志望の大学生。意気消沈しているところに突然現れたのは、宇宙人パペット・すーゆに。すーゆにの申し出により、女子アナになるべく、「経済レッスン」を受けることに。
GDPの見方、適正為替レート、有効な景気対策など、さまざまな角度から用語解説、図表とともにマンガで説明。本書を読めば、点になっていたキーワードが線になって見えてきます! さらに、マスコミの情報を鵜呑みにする危険に気づくことでしょう。明日の経済の見方が変わってくる一冊です」
三橋初の原作コミックが、今月末についに発売になります。果たして、どのような評価を受けるか、楽しみです。
「前門のインフレ、後門のバブル崩壊」という表現に「なるほど」と思われた方は、
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