朝鮮日報が選んだ2012年世界10大ニュース

■薄煕来スキャンダル、中国権力層の腐敗まざまざ

 2月初め、薄煕来・元重慶市党委書記の側近、王立軍氏が成都市の米総領事館に駆け込んだ事件が発端となった薄煕来事件は、年間を通じ、中国だけでなく世界の注目を集めた。薄煕来事件への強硬な対処を主張した温家宝首相も一家の財産が27億ドル(約2300億円)に達すると報じられ、苦境に立たされた。薄煕来事件は中国の最高権力層の腐敗、パワーエリート間の対立を雄弁に物語った。中国国内では改革を求める声が高まった。

■ミャンマーの春、スー・チー氏が議会進出

 ミャンマーの民主化指導者でノーベル平和賞受賞者のアウン・サン・スー・チー氏(66)が4月の議会補選で当選し、23年越しで政界進出を果たした。独裁国家でベールに包まれていたミャンマーは、テイン・セイン政権による政治犯釈放などの努力が認められ、半世紀にわたる国際的な制裁を脱し、正常な国へと歩みだした。オバマ大統領は11月の再選後、米国の大統領として初めてミャンマーを訪問し、テイン・セイン大統領が核査察受け入れを宣言したことで、雪解けムードが広がった。

■パレスチナ、65年目で国家地位を獲得

 パレスチナは11月29日の国連総会で「オブザーバー国家」のちいを獲得した。1947年に国連総会がパレスチナとイスラエルにそれぞれの国家建設を認めた「パレスチナ分割決議」を採択してから65年目のことだった。パレスチナはこれまでに「機構」から「国家」へと格上げされ、国際刑事裁判所(ICC)への提訴権を獲得するなど、国際社会の一員として認められた形だ。米国とイスラエルの強硬な反対にもかかわらず、国連加盟193カ国のうち138カ国が賛成票を投じた。

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