仮想メモリの設定
仮想メモリの設定は、通常パソコン購入時などはデフォルトで適切な値に設定されているので、特に変更する必要はありません。
それではどういうときに仮想メモリの設定を変更するのかというと メモリー増設の後です。仮想メモリの値は、搭載されているメモリーの数値によって変わってきます。
物理メモリが不足したときにWindowsが使用するのが、ハードディスク上に設定した仮想メモリです。「仮想メモリーが不足しています」「仮想メモリ最小値が低すぎます」と出たときに仮想メモリの値を変更して一時的に対処することはできます。
しかしそうしたメッセージが出るパソコンは、基本的に物理メモリが不足していることが多く、パソコンが遅いからといって仮想メモリの値を増やしても、メモリーの搭載量が少ない場合はあまり効果がないと思っていいでしょう。
またハードディスクのパーティションが2つ以上あるならば、仮想メモリはWindowsが格納されたドライブ(Cドライブ)ではなく、それ以外のドライブ(Dドライブなど)に設定することもできます。
一般的な設定
マイコンピュータ右クリック→プロパティ。
デスクトップ上にマイコンピュータがない場合、左下スタートボタンの中にあります。
Vista・7の場合は、この後システムの詳細設定をクリックします。
詳細設定タブのパフォーマンスの設定を選択します。
詳細設定の仮想メモリの変更を選択します。
まずドライブを選択します。Cでいいでしょう。その次にカスタムサイズを選択し、初期サイズと最大サイズを入力します。初期サイズは下に推奨と書いてある数値を入力し、最大サイズは初期サイズの2倍の数値を入力するのが一般的です。
「仮想メモリーが不足しています」という場合は最大サイズを初期サイズの3倍と大きめに設定します。最後に設定をクリックして、すべてのウィンドウをOKで閉じます。
設定が終わったら、ウィンドウをOKで閉じてきます。再起動を促すメッセージがでますので、パソコンを再起動します。再起動後に先ほど設定した仮想メモリが有効になります。
システム管理サイズ
仮想メモリの設定をすべてWindows(OS)に任せる設定です。特に問題なければこの方法でも十分です。搭載メモリーが1GB以上などの場合もこの設定が無難です。
再起動すると自動的に仮想メモリの設定が行われています。
Dドライブに設定する
ハードディスクに別の論理ドライブ(パーティション)があるならば、そこに仮想メモリを設定することもできます。Dドライブに設定するメリットは、下記の通りです。
- Cドライブの空き容量対策
- 断片化を少なくするため
- デフラグをスムーズにするため
- Windows丸ごとバックアップなどを行う際に余計な容量を取らずにすむ
などがあげられます。
Vista・7
Vista・7の場合は、仮想メモリは自動的に設定されるようにチェックが入っています。
仮想メモリの設定を手動で設定して自分で管理する場合は、チェックを外します。Cドライブの仮想メモリを設定しない場合は、ページングファイルなし→設定。
Dドライブにシステム管理サイズを設定する場合は、Dドライブを選択し、システム管理サイズ→設定。
仮想メモリの設定は、パソコン再起動後に有効になります。
仮想メモリの設定を初期値に戻す場合は、「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」にチェックを入れなおします。
仮想メモリのリフレッシュ
デフラグ時の移動できないファイルのひとつに仮想メモリがあげられます。仮想メモリはWindowsの起動時にロックされるため、この領域をデフラグすることはできません。
デフラグを行う前に仮想メモリの設定で、ページングファイルなしに設定して一時的に仮想メモリを削除してから行うと効果的にデフラグできます。デフラグ後に再度仮想メモリを設定します。
また仮想メモリの再設定(リフレッシュ)は、Windowsのシステム安定化に若干の効果がありますので行うのもいいでしょう。
物理メモリが多い場合
物理メモリが多い場合(例えば4GB以上など)は、仮想メモリはあえて設定する必要はありません。仮想メモリはあくまで物理メモリが不足した時に、ハードディスク上の仮想メモリを使用してメモリ不足を補うというものなので、4GB以上などメモリ不足が起きない環境では、あえて設定しなくてもパソコンは快適に動作します。
最近ではWindows 7の64bit版が増えてきており、メモリーが4GBや8GB、16GB搭載というのも珍しくありません。こうした場合は仮想メモリを設定するとハードディスクの容量を占有するだけにもなりますので、物理メモリが多い場合は、仮想メモリを設定する必要はないでしょう。仮想メモリを使用しない環境のほうがパソコンにとっては望ましいといえます。
仮想メモリが8GB近くあることが分かります。Windowsではデフォルトで搭載しているメモリに合わせて仮想メモリを設定しますので、仮想メモリをなしにする場合は手動で行います。詳細設定→変更。
ページングファイルなし→設定。