2012年財界回顧:不況の勝ち組と負け組

■後発組の不振

 今年は財界後発組の不振が目立った。「セールスマン成功神話」の主人公、尹錫金・熊津グループ会長の試練が代表的だ。

 尹会長は9月に不渡りを防げず、グループ持ち株会社の熊津ホールディングス、主力系列会社の極東建設が法定管理(日本の会社更生法適用に相当)を申請した。世界的な建設不況と太陽光不況を乗り切ることができなかった。尹会長は百科事典の訪問販売員から出世し、年6兆ウォン(約4800億円)、財界31位の企業グループを育て上げたことで知られ、最近の財界では珍しい立志伝中の人物だ。

 現在債権団はコーウェーの売却を決めたのに続き、熊津ケミカル、熊津ポリシリコンなどの売却先を探している。計画通りに進めば、熊津グループの系列企業はばらばらになり、売却先が見つからない数社だけがグループに残る可能性が高い。

 同様にサラリーマンから出世したSTXの姜徳寿(カン・ドクス)会長も試練を味わった。姜会長はグループの稼ぎ頭だったSTXパンオーシャンの売却に乗り出した。グループ全体が深刻な資金不足に陥ることを防ぐための動きだ。造船、海運を主力としてきた事業構造は造船中心に再編される見通しだ。STXグループは今月、STX OSVをイタリアの造船会社、フィンカンティエリに売却することで合意し、7680億ウォン(約615億円)を確保できる見通しとなった。また、STXエナジーの株式43.1%を売却し、3600億ウォン(約288億円)の収入を得た。

 法廷に立つ企業人も多かった。李豪鎮(イ・ホジン)元泰光グループ会長は1400億ウォン(約112億円)を超える会社資金を横領し、控訴審でも実刑判決を受けた。SKの崔泰源(チェ・テウォン)会長、崔再源(チェ・ジェウォン)副会長も会社資金を横領したとして起訴され、一審判決を待っている。ハンファの金升淵(キム・スンヨン)会長は背任罪で懲役4年の一審判決を受けた。

扈景業(ホ・ギョンオプ)記者
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