| | 国道沿いで通行車両に手を振り、最後の訴えを繰り広げる支援者=15日午後7時35分、佐世保市下京町
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3年3カ月の民主党政権に有権者が審判を下す衆院選は15日、選挙戦最終日を迎えた。県内四つの小選挙区の候補者たちは師走の選挙区内を駆け巡り、実績や政策をアピール。時折激しい雨が降る中、有権者が多い都市部や接戦とされる重点地区などを回り、最後の訴えに声をからした。
◎長崎1区
民主前職の高木義明候補(66)は長崎市中心部のアーケードを歩き、買い物客と握手。鉄橋では「自民党政権で医療や福祉が大変になったが、組み替えた。夢や希望、安心できる長崎をつくろう」と訴えた。
自民元職の冨岡勉候補(64)も同アーケードで最後のお願い。「皆さんと一緒に長崎を動かし、日本を取り戻す。医療、介護、福祉、一生懸命やらせていただきます。勝たせてください」と支持を求めた。
共産新人の牧山隆候補(55)は長崎駅前で街頭演説。雨が激しさを増す中「最低賃金を引き上げ、中小企業の振興を図っていけば不景気は打開できる。消費税増税にも強く反対する」と声を振り絞った。
◎長崎2区
無所属新人の奥村慎太郎候補(58)は島原半島と諫早市を街宣。地元雲仙市小浜町の温泉街では「住民の声を実現できる政治がやりたい。しがらみはない。どうか力を貸してください」と雨の中で土下座した。
民主前職の川越孝洋候補(69)は西彼時津、長与両町と諫早市を回った。時津町での街頭演説では「どうか皆さんの力を貸してほしい」と最後の一押しを訴えた。その後、諫早市でマイク納めをした。
自民新人の加藤寛治候補(66)は島原市の島原文化会館で個人演説会。環太平洋連携協定(TPP)交渉参加阻止などを訴え、「安定的な自公政権を樹立しなければ、日本の再浮上は難しい」と声を張り上げた。
共産新人の矢崎勝己候補(63)は長与、時津両町と諫早市で街頭演説。選挙カーで住宅地などを回り「選挙は最後まで力を尽くしたものが勝利をつかむ。どうか押し上げてほしい」と呼び掛けた。
無所属新人の森文義候補(63)は街頭演説などの選挙運動はせず、国営諫早湾干拓事業の開門調査問題について「来年12月までの開門は法的義務。開門を阻止する動きは論外だ」と話した。
◎長崎3区
日本未来前職の山田正彦候補(70)は大村市内約80カ所で雨にぬれながらつじ立ちした。「TPP交渉参加に命がけで反対してきた。消費税増税を絶対に凍結させ、原発もやめさせる」とアピールした。
自民前職の谷川弥一候補(71)も同市内を遊説し「未来の党は『増税不要』『子育て支給をする』と言うが、お金は天から降ってこない」と批判。社会保障の維持には経済成長や増税が必要と指摘した。
共産新人の石丸完治候補(63)も大村市内各地で街頭演説。増税について「断固として反対する。選挙は皆さんが審判を下すチャンス。一緒に反対しよう」と呼び掛け、反TPP、原発即時ゼロも訴えた。
◎長崎4区
共産新人の石川悟候補(60)は終日、佐世保市内を遊説。同市新田町の住宅団地では「選挙戦最後のお願い。ぶれずに筋を通し、いつも国民と一緒の共産党と、希望ある日本をつくろう」と支持を訴えた。
自民前職の北村誠吾候補(65)は同市内を選挙カーで回り、夕方から女性集会を開いた後、同市下京町でマイク納め。「自民党は実現できるものだけを公約とした。信頼して清き一票を」と有権者にアピール。
日本未来新人の末次精一候補(50)は、同市中心部で繰り返し街頭演説。同市島瀬町の国道沿いで「いよいよ運命の日。選択肢は出そろった。新しい政治、暮らしをつくろう」と声をからした。
民主前職の宮島大典候補(49)は、同市各所で握手を交わす街頭活動などを展開。同市栄町の事務所前でのマイク納めで「逆風を皆さんが吹き飛ばしてくれた。最後の最後まで力を」と支援者に呼び掛けた。