ニュース詳細
原子力規制委員長“科学的判断堅持を”12月26日 21時12分
原発事故を教訓に、ことし9月に発足した国の原子力規制委員会のことし最後の会議が開かれ、田中俊一委員長は「国民と環境を守るという観点から、科学的、技術的な知見に基づいて判断していく方針を、引き続き堅持したい」と述べました。
26日の定例会合で、田中委員長は、発足からの3か月間を振り返り、外部から議論が見えることが国民の信頼に応えることだとして、透明性、公開に力を入れてきたとしたうえで、「原子力事業者の安全文化や安全確保への基本的な考え方は不十分だ。規制機関に要求されたことだけをやればよいという考えを変えていくことが、委員会にとっての重要な責務だ」と述べました。
また、国際機関の専門家から規制をされる側とのコミュニケーションも大事だと指摘されたとして、「過去の規制機関の反省から、事業者とは一定の距離を置いてきたが、原子力の安全規制は事業者に理解してもらい、みずから積極的に取り組んでもらうことが重要だ」と述べて、来年からは電力会社などとも積極的に議論を交わしていく考えを示しました。
原発の活断層の問題や新しい安全基準の策定など、年明け以降、規制委員会の役割はさらに重要になりますが、田中委員長は「国民と環境を守るという観点から、科学的、技術的な知見に基づいて判断していく方針は、引き続き堅持していきたい」と述べました。
[関連ニュース]
[関連リンク] |
|