タレントの板東英二さん(72)の個人事務所による所得隠しの問題で、板東さんが約15年間にわたって架空外注を主導し、所得隠しに協力した取引先に謝礼を渡していた疑いがあることが、朝日新聞が入手した資料と関係者への取材でわかった。取引先の関係者は「この間に1500万円前後は受け取った」と認めている。
板東さんの事務所「オフィスメイ・ワーク」(名古屋市)は、大阪市のイベント企画会社や同市の別のイベント企画会社にテレビ番組の業務を外注したように見せかけ、所得を隠したことが入手した資料でわかっている。
関係者によると、板東さんの事務所が企画会社側に架空請求を指示。企画会社側が請求書を送ると、事務所から口座に入金され、必要経費を差し引いた残りを板東さんや事務所の関係者に現金で還流させていた。
これらの企画会社は、所得隠しに協力した謝礼として架空請求額の15%を受け取ったとされ、その割合は事務所側で設定されたという。