年末年始に親族や友人が集まったら、百人一首かるたで盛り上がるのはどうだろう。素早く札を取るには俊敏さに加えて、上の句を聴いて下の句が書かれた札を探すための知識が必要だ。和歌の美しい響きを再発見でき、最近では子どもたちにも人気が高い
■人気コミック「ちはやふる」で興味持つ小中学生も
「吹くからに 秋の草木の しをるれば~」
歌が詠まれ始めるやいなや「バシッ」という音が響き、札が畳に飛び散った。
11月中旬、東京都杉並区にある公民館の和室で、杉並かるた会のメンバーによる「競技かるた」の練習会が開かれていた。ジャージーなど動きやすい服装で畳敷きに直接座り、リズミカルに札を取り合っていく。
主婦や会社員に交じって、子どもも多く見られた。競技かるたを究める女の子が主人公の人気コミック「ちはやふる」で興味を持つ小中学生が多いという。
競技歴3年の主婦、金子治子さん(48)は「知識が求められるから長く続けられそう」と、テニスや水泳よりも競技かるたを選んだ。素早く札を取れたときは「家事のストレスが吹き飛びます」。
百人一首の和歌は「5・7・5・7・7」で構成され、かるたでは「5・7・5」の上の句が詠まれる段階で「7.7」の下の句が書かれた取り札を探す。歌を覚えていれば札を取るスピードが遅くても有利に進められる。
■家族では2チームで競う「源平戦」がおすすめ
家族や友人と遊ぶ時は簡単なルールで楽しもう。2~4人ずつの2チームに分かれて50枚ずつ札を置き、先に自陣の札が全部無くなるのを競う「源平戦」。大人2人対子ども4人といった対戦が可能だ。100枚の札をバラバラに並べて札を取り合う個人戦「散らし取り」は7~8人くらいまで遊べる。
全日本かるた協会の鶴谷智子さんに必勝法を教えてもらう。「まずは最初の1字目を耳にしただけで取れる7首を覚えましょう」
例えば冒頭の「吹くからに」で始まる歌。百人一首のなかで「ふ」で始まる歌はこの1句だけなので、1字目が発声されればすぐに取り札は「むべ山風を 嵐といふらむ」だと分かる。同様の歌が計7句ある。
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