2012年6月8日
特別企画 : ガソリンスタンド経営業者の倒産・休廃業動向調査 |
ガソリンスタンドの倒産14.3%増加 〜 過去5年間で1228社が休廃業、スタンド空白地帯増加懸念 〜 |
はじめに
各地で次々と姿を消すガソリンスタンド。よく行くスタンドが急に閉店したり、知らぬ間に自分の住んでいる地域がスタンドの一つもない“空白地帯”になったりと、不自由な思いをしたドライバーは少なくないはずだ。
一般財団法人自動車検査登録情報協会によると自動車保有台数(軽自動車・二輪車を含む)は、2007年をピークとして2011年(3月末時点)まで4年連続で減少している。利用者減少に伴いガソリンスタンドの価格競争は激しさを増している。また、2010年6月に行われた「危険物の規制に関する規則」の改正(2011年2月施行)によって、40年以上前に埋められた腐食のおそれが高い貯蓄用地下タンクの改修が義務づけられた。改修の猶予期間は2年間で、2013年1月末までに改修せねばならない。対象のタンクを保有するガソリンスタンドは数百万円の費用負担とともに、1ヵ月近い工事期間を要するため、売上減少に悩むスタンドにとっては重すぎる負担となっている。
ガソリンスタンドの存続は地域住民の生活に直結する問題である。そこで、帝国データバンクは、2011年度(2011年4月〜2012年3月)のガソリンスタンド経営業者(業種コード:49301)の倒産(負債額1000万円以上、法的整理のみ)を集計。さらに、企業概要データベス「COSMOS2」(142万社収録)から削除されたデータを収録したファイル(「削除ファイル」)を用いて、過去5年間に休廃業・解散に至った事業者(法人、個人含む)を集計、今後の見通しを考察した。
調査結果
- 2011年度のガソリンスタンド経営業者の倒産は56件発生し、前年度(49件)と比べ14.3%の増加を記録。今後も倒産は続発する可能性が高い
- 倒産件数は、自動車保有台数が前年同月比減少に転じた2007年度から高水準で推移
- 2011年度の休廃業・解散件数は190件(前年度比7.8%減)判明。3年連続で前年度を下回ったものの、依然として倒産件数に比べて約4倍の発生件数が続いている
詳細は資料(PDF 299KB)をご覧ください。
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