中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > サッカー > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【サッカー】

柏・工藤 V弾も決勝は出場停止

2012年12月30日 紙面から

横浜M−柏 前半23分、先制ゴールを決め、笑顔で駆け出す柏の工藤=国立競技場で(佐藤哲紀撮影)

写真

◇天皇杯 準決勝 柏1−0横浜M

 第92回天皇杯全日本選手権は29日、準決勝2試合を行い、来年1月1日の決勝(東京・国立競技場)で、3大会ぶりの制覇を狙うG大阪と、前身の日立製作所時代以来37大会ぶりの優勝を目指す柏が対戦することが決まった。両チームによる決勝は第88回大会の再現となった。G大阪はMF遠藤保仁(32)の決勝ゴールで、鹿島を1−0で撃破。柏はFW工藤壮人(22)の2試合連続ゴールで、横浜Mに1−0で競り勝った。

 4大会ぶりの決勝へとチームを導いた柏のFW工藤は試合後は悔し涙を流しながら、ロッカーへと戻っていった。「試合が終わったときは気持ちの整理ができなかった」。柏の若きエースが準決勝で、天国と地獄の思いを味わった。

 MFレアンドロ、茨田、DF橋本と主力3人が出場停止。ケガ人も続出し、ベンチ入りメンバーが1人足りない状況だった。この試合を前に、「柏の新たな歴史を作りたいし、ACLの舞台にまた戻りたい」と話していた工藤が窮地を救う。

 0−0の前半23分。左サイドからMFジョルジワグネルが上げたクロスを、逆サイドでMF沢がヘッド。相手にクリアされたが、こぼれ球に備えていた工藤が頭で押し込んだ。これが決勝点となり、そのまま終わっていれば、文句なしのヒーローとなるはずだった。

 だが、後半ロスタイムの出来事だった。左サイドでの柏のスローインの際、タッチライン際にいた工藤はピッチ内から戻ってきたボールを止めずに、またぐようにスルー。ボールが転々と転がるのを見た扇谷主審から遅延行為での警告を受けた。準々決勝の大宮戦でロスタイムに劇的な逆転弾を決めた後にユニホームを脱いで警告を受けていたため、決勝戦は無念の出場停止が決まってしまった。

 「G大阪戦は点を取っているので出たかったけど、みんながやってくれると思うし、元日はみんなで喜びたい。そのためのサポートをします」と前を向いた工藤。柏レイソルでは初となる天皇杯制覇への思いを、若きエースはチームメートに託した。 (相原俊之)

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ